2019/08/15

補助化学療法中の運動介入の効果

Effect of Low-Intensity Physical Activity and Moderate- to High-Intensity Physical Exercise During Adjuvant Chemotherapy on Physical Fitness, Fatigue, and Chemotherapy Completion Rates: Results of the PACES;Randomized Clinical Trial

<目的>
乳がんで補助化学療法を行なっている患者に対して、低強度の自宅での身体活動プログラムと監視下での中等度から強度のレジスタンスと有酸素運動の組み合わせが、通常ケアと比較して、身体機能、疲労の軽減、QOLの向上、化学療法完遂率に有効であるかを検討した

<方法>
補助化学療法を行なう予定の患者を無作為に、低強度(Onco-move)、中等度から高強度(on track)、通常ケア(UC)に分けた。
評価は開始時と化学療法終了時、6ヶ月後に実施。

<結果>
Onco-moveとon trackは通常ケアと比較して、心肺機能の低下が少なく、より良い身体機能であり、吐き気や嘔吐、疼痛が少なかった。
on trackは、筋力と身体的疲労感で良い結果であった。
6ヶ月後、3グループともベースラインの状態にほぼ戻っていた。
on trackの何人かは、化学療法の調整が必要であった。
介入した両グループはコントロール群よりもより早く元の状態に戻っていた

<結論>
中等度から高強度のレジスタンスと有酸素運動の組み合わせは、補助化学療法を行なっている乳がん患者に有効である。
高強度の運動ができない、または行いたくない患者には、低強度の運動でも同等の効果が得られる。