BMC Pulmonary Medicine (2018) 18:154
https://bmcpulmmed.biomedcentral.com/articles/10.1186/s12890-018-0718-1
<背景>
運動を含めた多元的なプログラムからなる監視下の呼吸リハは、COPD管理の重要なもののひとつである。
今回、COPD急性増悪で入院後から4週間以内に開始した早期リハの死亡率への影響についての、通常ケアや通常の増悪後のケアと比較したレビューとメタアナリシスを行った。
セカンダリーアウトカムは、入院日数、COPD関連の再入院、健康関連QOL、運動耐容能、ADL、転倒リスクや脱落数
<方法>
MEDLINE, EMBASE and Cocharne Libraryで無作為化比較試験を検索。
<結果>
13の無作為化試験(801人の患者)があった。
メタアナリシスでは、早期リハ後と長期間フォローアップしすると臨床的に同程度の死亡率が減少していた。
早期リハは、4.27日在院日数を減少させ、再入院も減少させる。
早期リハは、HRQOL、歩行距を改善させるが、ドロップアウト(脱落)には影響しなかった。
いくつかの研究では、無作為化やブランドに関しては、不明瞭なバイアスのリスクがあったため、アウトカムの強さは欠如している。
<考察>
COPD急性増悪で入院した患者に対して、早期リハ介入をすることは、死亡率、入院日数、再入院率を減少させる。
長期的な死亡率への影響に関しては、統計的な有意差は無かったが、HRQOL、運動耐容能の改善が12か月間維持されていた。
したがって、COPD関連の増悪入院において、早期から監視下での呼吸リハを行うことが死亡率を減少させるという中等度のエビデンスを示した。
呼吸リハは、入院中もしくは退院後4週間以内に開始することを推奨する。
治療終了時の死亡率の比較 |