2019/01/06

進行肺がん患者への身体活動介入の影響

Impact of physical activity on fatigue and quality of life in people with advanced lung cancer: a randomized controlled trial.

Ann Oncol (IF: 13.926) 2017 Aug 1;28(8):1889-1897.

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/28459989

<背景>
身体活動は、がんサバイバーの疲労感とQOLを改善させる。
目的は、2カ月の身体活動介入が、進行した肺がん患者の疲労感とQOLを改善させるかについて検討すること。

<方法>
参加者は、パフォーマンスステータス(PS)≦2の進行した肺がん患者で、6か月以上の余命があり、6分間歩行可能である。疾患のステージやPSで分類し、通常ケア(栄養と身体活動の教育指導)と介入群(通常ケアに加えて、毎週身体活動介入と行動変容セッションを行う)に無作為化された。
ベースライン、2,4,6カ月に評価を実施。
プライマリーエンドポイントは2か月の疲労感(Functional Assessment of Cancer Therapy-Fatigue (FACT-F)。6つのFACT-Fのサブスケールの変化を検討した。

<結果>
112人の患者が対象。通常ケア55人(49.5%)、介入群56人(50.4%)。
平均年齢64歳、106人(96%)非小細胞がん、106人stage4
2,4,6か月で、参加者の減少数は、グループ間で変わりなかった。
2,4,6か月での疲労感は、グループ間で変わりなかった。
QOL(症状、身体機能、生存)も明らかな違いは無かった。

<考察>
介入のアドヒアランスは良好であったが、介入グループは、対照グループと比較して、十分な身体活動の向上は得られず、同様に疲労感とQOLも変わりなかった。


・身体活動介入の内容
週8回の介入セッション
個別の運動や興味によって個別に運動を実施
目標は、週1時間以上、3METSの娯楽活動を増やすこと
加速度計と運動日誌を渡された