Chron Respir Dis. 2019 Jan-Dec;16:1479972318809480.
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/30428701
<背景>
COPD急性増悪は、入院や死亡の重要な要因である。肺炎は、COPD増悪入院に主に関与しており、アウトカム不良と関連している。
<方法>
COPD増悪の診断と市中肺炎の有無を前向きコホートで研究を行った。
2つのグループの最初の入院から6か月後の死亡率と再入院数を調査し、再入院までの期間もしくはICUでの治療による生存率の違いを検討した。
<結果>
308人のCOPD増悪(肺炎合併134人、肺炎無し174人)が対象。
平均年齢72.3 ± 9.5歳。235人(76.3%)が男性。
180日以内の死亡率は、肺炎合併のCOPD増悪の方が高かった。(24.6% vs. 13.2%; hazard ratio (HR): 1.982)
しかし、再入院率は、2つのグループに差はなかった。(51.5% vs. 46.6%; HR: 1.172)
これは、30日以内に再入院した場合、肺炎を合併していない増悪患者よりも肺炎合併COPD増悪患者の生存率が低いことを示している。
ICUでの治療によって、生存率に差はなかった。
多変量回帰分析の結果、肺炎合併COPD増悪患者の180日以内の死亡と関連していたのは、30日以内の再入院、ヘモグロビン、アルブミン。
<考察>
肺炎合併したCOPD増悪は、6か月の間、肺炎のないCOPD患者よりも生存率が低かった。
30日以内の早期再入院は、死亡率の上昇と強く関連していた。