Early mobilisation of patients with community-acquired pneumonia reduce length of hospitalisation—a pilot study
J Phys Ther Sci. 2018 Jul; 30(7): 926–932.
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC6047957/
<目的>
市中肺炎で入院している患者に対して、早期モビライゼーションが入院日数を減少させるかと、短期間での再入院や死亡率に影響するかを検討すること。
<方法>
97人の患者(51%男性、平均年齢71.9歳)が介入グループ、コントロールグループは97人の症例レベルがマッチした患者を選択。
早期モビライゼーションは、「入院後24時間以内に離床を20分以上行うこと」と定義。
<結果>
97人中80人が24時間以内にモビライゼーションを実施し、コントロールグループと比較して、入院日数が平均1.5日短縮した。
両グループ間に、30日以内の再入院や死亡に明らかな違いは無かった。
<考察>
早期モビライゼーションプログラムは、市中肺炎患者の入院日数を短縮させ、短期間の死亡率や再入院の増加は無かった。
・デンマーク北部でのスタディ。
・18歳以上で、肺炎で呼吸器科に入院した患者
・除外基準は、緩和ケアを受けている、認知症の診断、他科や他院へ移動した患者、金曜の午後から日曜の正午の間に入院した患者
・コントロールグループは、介入グルーの性別や年齢がほぼ一致し、同じ地区から市中肺炎で入院した患者
・収集データは、CRP、体温、尿素(Urea)、呼吸数、混迷(Confusion)、入院時血圧、抗菌薬開始時間、ステロイド使用の有無、退院時処方、併存症
・肺炎の重症度は、CURB65を用いて評価
・患者の身体機能評価として、Cumulated Ambulation Score (CAS)とthe pre-hospital New Mobility Score (NMS)を使用。
CAS:元の活動レベルが自立しているかの評価。
NMS:入院前の患者のADLレベルを評価。
・早期モビライゼーションの内容
上体を起こして、ベッドから20分以上離れ、入院中は上体に応じて、内容を漸増していく。PTは平日に介入。
・CURB65スコアが0-2点で早期モビライゼーションが出来た患者は、入院日数が優位に短い。早期モビライゼーション群でCOPDが基礎疾患にある患者でも同様に平均2.1日短かった。
・30日以内の再入院は、早期モビライゼーション群の20.4%、コントロールグループの14.4%で見られた。
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再入院に関しては、基礎疾患や併存症の存在、環境の要因(認知機能なども含め)が大きいように思う。