Should the 6-minute walk test be stopped if oxyhemoglobin saturation falls below 80%?
Arch Phys Med Rehabil. 2018 Aug 18.
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/30130517
<目的>
呼吸リハの評価として6MWTを行ったときにSpO2が80%を下回っている患者で、悪いイベントの発生を調査する
<方法>
後方視的研究。2005-2016年に呼吸リハで評価を行った全患者のデータが対象。
経験のある呼吸循環理学療法士によって標準化されたテストを行った。酸素飽和度はパルスオキシメーターでモニタリングを行った(最低値を採用して分析)
医療記録を振り返り、頻脈、徐脈、胸痛やその他中止を要する兆候や症状を、悪いイベントとした。
<結果>
672回の歩行試験が対象。(55%が男性、平均年齢69歳)平均距離は369m
主な診断名はCOPD(70%)、間質性肺疾患(14%)、気管支拡張症(8%)において、80%以下の低酸素が記録されていたが、悪いイベントは無かった。
低酸素が無い時のテスト中に、2つの悪いイベントが記録されていた。
1例目は、呼吸循環の根拠は無い胸痛
2つ目は、血糖値を懸念して中断
80%以下になる独立した予測因子は、安静時SPO2<95%(オッズ比3.82)、間質性肺疾患もしくは肺高血圧の診断(オッズ比5.24)
<結論>
この研究では、6MWT中に低酸素血症とな80%以下となることは、呼吸リハを受けたことがある大規模コホートにおいて、不利なイベントの発生と関連していなかった。
この結果から、安定期患者において低酸素によってテストを中止することが不当であることが示唆された。
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時々80%以下まで低酸素血症になる患者がいるが、低酸素は運動中止基準にはならないのか。心理的にはヒヤヒヤするけど。