2018/06/09

短下肢装具は早期導入すべきか否か

Early or delayed provision of an ankle-foot orthosis in patients
With acute and subacute stroke: a randomized controlled trial

Clin Rehabil. 2017 Jun;31(6):798-808.

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/27390153

<目的>
1)短下肢装具を(亜)急性期脳卒中患者に提供する効果を検討すること
2)短下肢装具を提供する時期によって影響があるのかどうかを検討すること

<方法>
RCT。片麻痺脳卒中患者を対象に、最大6週間以内でAFOを使用している患者
対象は、無作為に早期導入(1週目)か遅れて導入(8週間後)に分けられた。
アウトカムは、10m歩行テスト、6MWT、TUG、段昇降テスト、Functional Ambulation categories、BBS、Rivermead Mobllity lndex、Bathel Index
評価のタイミングは1周目、3週目、9週目、11週目

<結果>
33人の対象が無作為に振り分けられた。AFOの効果は、導入後2週目で早期導入群ののすべてのアウトカムで、遅れて導入群のBBSとFunctional Ambulation categories、6MWT、TUGでポジティブな効果が得られた
早期導入と遅れて導入の効果を比較すると、早期導入は、BBSとBathel Indexの改善レベルが大きかったが、10m歩行速度、TUGでは明らかな差は認められなかった。

<考察>
これまでに装具を使用したことない患者で、(亜)急性期脳卒中患者に対してAFOを導入するポジティブな影響が得られた。


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早期から使用することでADLの改善が得られるかもしれない。短下肢装具で対応できる程度の麻痺の状態であれば。。
歩行速度よりもバランス機能の改善がADLに直結するということか。