Association Between Brain-Derived Neurotrophic Factor Genotype and Upper Extremity Motor Outcome After Stroke.
Stroke. 2017 Jun;48(6):1457-1462.
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/28495829
<背景>
上肢運動機能アウトカムの予測のための内在的な因子の検討は、脳卒中リハの個別の治療計画のデザインを援助する。
目的は、亜急性期脳卒中患者の上肢アウトカムにおける、内在的な遺伝子要因を含めた予測因子を明らかにすること。
<方法>
97人の亜急性期脳卒中患者が対象。上肢機能は、受傷3か月後のFugl-Meyer assessment scoreで評価。
3か月後の上肢運動機能の予測は、ベースラインの患者特性、上肢機能障害の程度、皮質脊髄路の機能的・構造的な整合性、脳由来神経栄養因子(BDNF)を含めて障害の改善可能性の因子を検討した。
多変量ロジスティック回帰モデルを用いて、それぞれの因子を同定した。
<結果>
3ヶ月後の上肢アウトカムの独立した予測因子は、ベースラインの上肢運動障害の程度、年齢、脳卒中のタイプ、全脳卒中患者の皮質脊髄路の整合性。
しかし、ベースラインでの重度の上肢機能障害があるグループ(Fugl-Meyer assessment <25)は、BDNFの対立遺伝子の数が、3か月後の上肢機能を予測する独立した予測因子であった。
<結論>
BDNFは、ベースラインで重度の上肢運動麻痺のある脳卒中患者において、上肢アウトカムの予測因子となり得るかもしれない。