A single session of moderate intensity walking increases brain-derived neurotrophic factor (BDNF) in the chronic post-stroke patients.
Top Stroke Rehabil. 2018 Jan;25(1):1-5.
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/29078742
<背景>
短期間の有酸素運動は血中の脳伝達由来因子(BDNF)を上昇させる。しかし、BDNFの濃度を上昇させる運動の種類や強度について決めることが必要である。
<目的>
軽度と中等度の有酸素運動の効果を、慢性期脳卒中患者を対象に、BDNFレベルを検討すること。
<方法>
対象患者は、認知機能(MMSE)、抑うつ評価(Hamilton Depression Scale)、疲労感(Fatigue Severity Scale)、運動耐容能(6MWT)を実施。血液サンプルは、それぞれのセッションの前後で採取。
運動は、ターゲットゾーン(軽度:最大HRの50-63%、中等度:最大HRの64-76%)の歩行を30分、週1回を2週間続けて実施した。
<結果>
中等度の有酸素運動を30分行うと慢性期脳卒中患者のBDNFレベルが向上し、軽度では見られなかった。
<結論>
脳卒中からの回復の要因として、運動が有効であるというメカニズムの可能性を示唆しており、将来の研究の基礎を提供し、臨床応用としての特異的な指標を明らかにした。