2018/04/03

脳画像で機能的予後を予測

Role of Acute Lesion Topography in Initial Ischemic Stroke Severity and Long-Term Functional Outcomes

Stroke. 2015;46:2438-2444.

http://stroke.ahajournals.org/content/46/9/2438.long

<背景>
急性期の脳梗塞の量は、急性期脳梗塞の介入評価のバイオマーカーの目的として用いられており、臨床的なエンドポイントであるmodified Rankin Scaleのようなものとのみ中等度の相関が認められている。我々は、DMI画像での急性期脳卒中の領域が、脳卒中の重症度や長期間の機能的アウトカムの予測に関する情報を与えていくれるかもしれないと仮定し、検討した。

<方法>
発症後48時間以内にDWI画像を撮影している急性期脳出血患者に限定し、入院時のNIHSSや3-6か月のmodified Rankin scaleを比較した。
voxel-based領域症状マッピング法を用いて、年齢、性別、DWI画像を含めて使用。統計的なマップとして計算されたものを臨床アウトカムと入院時の脳卒中重症度と比較した。

<結果>
490人が解析対象。急性期脳卒中領域は左片麻痺は、入院時のNIHSS重症度と3-6か月の悪いmodified Rankin scaleと関連していた。
特に、白質の障害(放線冠、内包、外包、上縦束、鉤状束)、中心後回、被殻、 前頭弁蓋、は、modified Rankin Scaleの悪化と関連していた。
NIHSSでより重症の患者は、偏桃体、尾状核、線条体、下前頭回、島、中心前回の障害と関連していた。

<考察>
急性期の障害部位は、入院時の脳卒中重症度と脳卒中後のアウトカムと相関していた。さらなるモデルとして、DWI画像に加えて梗塞領域の特定を行うことで、特定の期間のアウトカムの予測の向上や急性期の介入から効果が得られる患者の特定、個別のリハビリ戦略が得られるかもしれない。

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大脳基底核周辺は機能的予後不良と特に関連している。