Effects of inspiratory muscle training on dyspnoea in severe COPD patients during pulmonary rehabilitation: controlled randomised trial
European Respiratory Journal 2018 51: 1701107
http://erj.ersjournals.com/content/51/1/1701107?ctkey=shareline
<背景>
吸気筋トレーニングを呼吸リハプログラムに併用した効果は、明らかになっていない。重症から最重症のCOPD患者を対象に、呼吸リハ中に吸気筋トレーニングを行うことが、息切れの改善と関連するかについて検討した。
<方法>
シングルブラインド、無作為化比較対照試験。150人の重症から最重症のCOPD患者が対象。無作為に呼吸リハ+吸気筋トレーニングか呼吸リハのみかに分けられた。
評価は、初期と4週間後。
プライマリーアウトカムは、4週間後の6MWT後の息切れ(多面的息切れ質問表を使用)。セカンダリーアウトカムは、6MWT後の息切れ(borg)の変化とmMRC、最大吸気圧(PImax)、吸気予備量、6MWT、QOL。
統計解析は、intention-to-treat.
<結果>
息切れは両グループで減少していた。しかし、息切れの改善に両グループで統計的に有意な差は無かった。呼吸リハに吸気筋トレーニングを加えたほうが、PImaxが優位に改善していた。
<結論>
重症から最重症のCOPD患者を対象とした今回の研究では、吸気筋トレーニングを行うことで、PImaxの著明な改善を認めたにも関わらず、呼吸リハ+吸気筋トレーニングを行うことによる息切れ改善効果を示すことはできなかった。