Determinants and impact of fatigue in patients with chronic obstructive pulmonary disease
Respiratory Medicine (2009) 103, 216e223
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/19027278
<背景>
COPDの疲労感は、健康状態の悪化と関係している。また、増悪は活動量や健康状態の悪化と関係している。しかし、疲労感と増悪の関係については明らかになっていない。
<方法>
疲労感は、COPDと年齢をマッチさせた対照群で評価。疲労感と安定期COPD患者の特性、疲労感の増悪への影響を評価。
<評価>
107人のCOPD患者、平均年齢69歳、FEV1.0 53%、30人の対照群。
慢性疾患の疲労感の評価スケール(Functional Assessment of Chronic Illness
Therapy-Fatigue Scale:FACIT-Fatigue scale)と抑うつスケール(CES-D)を評価。
<結果>
COPD患者で、疲労感は対照群よりも強かった(p=0.001)。COPDで疲労感が強いと、屋外での活動時間が減少し、抑うつ傾向の増大、増悪頻度の増加と関係していた。
増悪時に疲労感が増加した患者は、32人中31人。全体的に、疲労感は8.3点増加していた。疲労は、6週間のフォローで回復した。
<結論>
COPD患者は、同年代の対照群よりも疲労感を強く感じていた。そして、患者が安定しているときと増悪しているときの状態と関係していた。
・FACIT-Fatigue scale:13項目の質問に0-4点で回答、最大52点。点数が高いほど、疲労を感じていないと判定。
・CES-D:20項目の質問。最大60点、16点以上は、臨床的に抑うつ症状があると判定。