2018/01/20

COPD増悪入院中の早期リハ

Early Rehabilitation Exercise Program for Inpatients During an Acute Exacerbation of Chronic Obstructive Pulmonary Disease

Journal of Cardiopulmonary Rehabilitation and Prevention 2012;32:163-169

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/22561417

<目的>
COPD増悪入院中の患者に対して、早期リハが安全で有効であるかを検討すること

<方法>
第1相無作為化試験。COPD増悪で入院中の患者を無作為に低強度運動、中等度から高強度運動、コントロールグループに分けた。
加えて、ルーチンの理学療法を行い、運動グループの患者は、1日2回、有酸素運動と筋トレを実施。
プライマリーアウトカムは新たなイベントの発生数と分類と、プログラムのアドヒアランス。

<結果>
174の運動セッションのうち、1件だけ重篤な不整脈イベントが低強度運動グループで発生したが、1時間以内に解決した。
12のその他のマイナーなイベントが5人の患者で生じたが、グループ間での違いは無かった。
患者は、平均80%のプログラムを完了し、グループ間での違いは無かった。運動グループにおいて、特に歩行距離が改善していたが、グループ間での違いは無かった。

<結論>
COPD増悪中の運動プログラムが、安全で実行可能であるという予備的なエビデンスが示された。さらに対象を増やしての検討を行い、プログラムの効果を検討していく必要がある。

・コントロールグループ(n=11):1日1回の理学療法、排痰、活動評価、
・低強度運動グループ(n=11):通常の理学療法に加えて、1日2回、15分の運動セッション。最大40%負荷まで。
・中等度から高強度運動グループ(n=10):1日2回の運動セッション。最大70%負荷まで。
運動内容はtable1

・プライマリーアウトカム:イベントの発生
・セカンダリーアウトカム:運動耐容能(3分間歩行テスト)、筋力(チェストプレスと膝伸展)、肺機能、Bathel index、入院期間。