2017/12/26

CAT15点以上は増悪リスクの独立した予測因子

Comparison of COPD Assessment Test and Clinical COPD Questionnaire to predict the risk of exacerbation

International Journal of COPD 2018:13 101–107

https://www.dovepress.com/articles.php?article_id=36134

<目的>
ガイドラインは簡単COPD患者の健康状態を評価するツールとして、CATやCCQなどの包括的なツールを推奨している。目的は、CATとCCQの点数とCOPD患者の増悪予測との比較をすること。

<方法>
多施設でのコホート研究。CAT、CCQとその他の臨床的評価の関係を相関分析を用いて分析し、CAT、CCQの増悪への影響をロジスティック回帰分析とROC曲線を用いて分析。

<結果>
121人のCOPD患者が対象。CAT、CCQスコアは、症状、肺機能、運動耐容能と良く相関していた。増悪を経験していない患者で比較すると、増悪を経験している患者の方が、重症の気流制限があり、過去の増悪頻度が高く、より高いCATスコアを呈した。CCQスコアは、増悪とは関係していなかった。
CAT15点以上は、増悪の独立したリスク因子であった。更に、CAT15点以上は、現在ガイドラインで示されている増悪のリスク(CAT10点以上、CCQ1点以上)と比べて、予測可能性が向上していた。

<考察>
CATスコア15点以上は、COPD増悪のリスクを上昇させる。一方、CCQスコアは、増悪のリスクの上昇の根拠とはならなかった。


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状態を把握して、増悪の兆候を評価するには、CATが有効