BMC Pulm Med. 2017 Nov 23;17(1):154.
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC5701349/
<背景>
肺線維症(PF)患者は、QOLが障害され、息切れや身体活動への影響が主な原因と示唆されている。PFの進行によって、何人かの患者は"世界が小さくなる"と感じている。
目的は、活動(身体活動性と活動範囲)を酸素療法が処方されていないPF患者コホートで検討すること。
<方法>
日中の酸素療法が処方されていない患者を2013年から2015年までリクルート。参加者は、質問に答え、連続する7日間加速度計とGPSを装着。
<結果>
194人の患者が対象。内訳は、男性56%、白人95%、特発性肺線維症(IPF)30%、結合組織関連肺線維症31%。
歩行量の中央値7497歩/日。1日の歩数は、症状とQOLのドメインと相関。年齢を補正すsると、BMI、手首に装着した加速度計、%DLCO、疲労感は独立して歩数と関係していた。
<結論>
酸素療法を日中行っていないPF患者は、幅広い活動を行っていた。日々の身体活動性は、QOLに影響していたが、GPSでの活動範囲とは関係していなかった。
装着して得られたデータは、天候との関連や、どのような介入がPF患者の活動に影響するかについて有効かもしれない。
・対象者に加速度計とGPSロガー(logger)を渡して、1週間装着
・質問表は、ADL(UCSD)、SF-36、疲労感(the Fatigue Severity Scale )、咳によるQOLの評価(the Leicester Cough Questionnaire)
・GPSは15秒ごとに位置を記録し、15分以上動きが無ければ記録を止める設定。
A:GPSの記録、B:同じ対象者の標準偏差、C:活動の分布 青は、ベースライン 緑は、酸素療法導入後 |
加速度計の身体活動時間の記録 |
・ウエストに装着した記録は、中等度以上の身体活動が多かった。
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酸素療法は活動範囲を狭めてしまうというのが著明に出ている結果。
加速度計の装着部位で結果が違うので、測定の際には同じ装着場所であることが望ましい。