Respiratory Care May 2014, 59 (5) 709-717
http://rc.rcjournal.com/content/59/5/709
<背景>
運動療法は、COPD患者の運動耐容能とQOLを改善させる。運動強度は、身体的な効果を得られるために決定的なものである。しかし、COPD患者において、息切れや下肢疲労感によって身体的な効果を得られる強度を保つことが困難である。非侵襲的換気(NIV)は運動耐容能や心肺機能のパフォーマンスを改善させるための戦略として用いられる。
このメタアナリシスの目的は、運動とNIVを行った効果を評価すること。二つ目の目的は、身体的な改善と運動強度の関係について検討すること。
<方法>
MEDLINE, Embase, CINAHLを使用して論文を検索。メタアナリシスとメタ解析を無作為効果モデルを使用して検討。
<結果>
8文献が安定期COPDを対象に運動を行っていた。NIVとプラセボには似たような効果が示された。しかし、対象者はアウトカムのほとんどで臨床的に有意な改善を経験していた。心拍数、運動負荷、酸素消費量はトレーニング後に特に改善。心拍数と運動負荷の改善は、運動強度と相関していた。
<結論>
採用できた論文は少なかったが、少ないサンプルサイズで有力な計算を遂行でき、このトピックでより深く検討していく価値があると考える。
より大きなサンプルサイズでの無作為化臨床試験を行い、運動の効果、リハの強度を明らかにしていく事がこの分野では必要である。
各文献の設定圧。 IPAP:7-15cmH2O、EPAP:2-6cmH2O。 |
"NIVを使用することが、COPDの運動耐容能を改善させるというエビデンスは、小規模な単施設でのスタディでエビデンスが示されており、有力ではない。現在のエビデンスでは、NIVが運動耐容能を改善させるという優位性を示すことはできなかった。より大きなサンプルサイズでの無作為化試験をすべきである"