2017/10/23

長期間のメンテナンスプログラムは、呼吸リハの効果を維持するか

Benefits of Long-Term Pulmonary Rehabilitation Maintenance Program in Patients with Severe Chronic Obstructive Pulmonary Disease. Three-Year Follow-up.

Am J Respir Crit Care Med. 2017 Mar 1;195(5):622-629.

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/27611807

<背景>
COPDにおいて、呼吸リハの効果は減衰していく傾向にある。メンテナンステクニックが最初の呼吸リハを完了した後の効果を維持することに貢献するかどうかは、議論の余地がある。

<目的>
短期間の呼吸リハ後の長期間のメンテナンスプログラム(3年)がアウトカムに影響するかどうかを検討すること。

<方法>
多施設で無作為に選択された143人の中等症から重症のCOPD患者が対象。8週間の外来呼吸リハでフォローして、メンテナンスプログラムを3年間実施。患者は、無作為に介入グループと標準モニタリングもしくはコントロールグループに分けられた。アウトカムは、BODE index、6MWD、健康関連QOLを12か月、24ヵ月、36ヵ月に評価。

<結果>
138人(96.5%)が8週間のプログラムを完了。この時点で、全てのアウトカムはすべて著明に改善。フォローアップ期間中、6MWDの変化の大きさはグループ間で異なっており、最初の1年は介入グループで僅かに改善しており、その後はわずかに減少。BODE indexはベースラインと24カ月を比べると変化していた。3年時点で、介入グループのアドヒアランス率は66%、コントロールグループでは17%であった。

<結論>
標準的な介入と比較して、2年まではBODE indexと6MWDにおいてメンテナンスプログラムの効果を示した。この効果は、2年以降は消失していた。