2017/10/25

増悪入院中の早期運動療法の安全性、効果

Early Rehabilitation Exercise Program for Inpatients During an Acute
Exacerbation of Chronic Obstructive Pulmonary Disease

J Cardiopulm Rehabil Prev. 2012 May-Jun;32(3):163-9.

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/22561417


<目的>
COPD急性増悪中の患者に早期呼吸リハプログラムを行うことが安全で、可能であるかどうかを検討すること。

<方法>
COPD急性増悪で入院中の患者を無作為に低強度運動グループと中等度から高強度運動グループに分けた。通常の理学療法に加えて、運動グループの患者は運動プログラムに参加した。プログラムは週2回、有酸素運動と抵抗運動で構成された。プライマリーアウトカムはイベントの数と分類、プログラムのアドヒアランス。

<結果>
174の運動セッションが行われ、低強度運動グループで1件の深刻な不整脈があり、1時間以内に解決した。12のマイナーなイベントが5人の患者で認められた。患者はスケジュールの80%のセッションに参加でき、グループ間で差は無かった。
運動グループでは、歩行距離が著明に増加していたが、グループ間での差は無かった。

<結論>
急性増悪中のCOPD患者で、運動プログラムを行うことは安全で可能であるという予備的なエビデンスが得られた。より対象者を増やしてプログラムの効果を検討することが求められる。


・介入期間は入院2日目から退院まで。
・コントロールグループは、週1回の理学療法(排痰、可動性評価、機能的運動)
・運動グループは、週2回、15分の運動を通常の理学療法に追加して実施。

・歩行は3分間歩行テストの40-70%で7.5分。上下肢の抵抗運動を2セット。
・コントロールグループ、低強度運動、中等度から高強度運動のいずれのグループでも歩行距離や筋力は改善。高強度でしたほうが、効果も大きかった。