Respirology (2016) 21, 689–696
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/26678022
<背景>
大腿四頭筋力低下は、すべてのCOPD患者でみられ、罹患率や死亡率と関連している。大腿四頭筋力低下は、FEV1.0の低下や気流閉塞のメカニズムと関連している。今回は、インスリン抵抗性の併存と骨格筋力の低下の関係について検討した。
<方法>
41人のCOPDで、糖尿病の併存が指摘されていない患者。大腿四頭筋力を評価。身体活動性は加速度計アームバンドを7日間装着して測定。インスリン抵抗性(HOMA2 IR)は、空腹時血糖とインスリン濃度で計算。
<結果>
平均大腿四頭筋力は 30 ± 13 kg (予測の74%)。16人(31%)は大腿四頭筋力の低下が指摘された。インスリン抵抗性と大腿四頭筋力は負の相関が認められた(r = −0.446, P = 0.002)。インスリン抵抗性は大腿四頭筋力が低下している患者で有意に増加していた。多変量解析において、インスリン抵抗性が1ユニット増加すると、筋力は5.9kg低下し、大腿四頭筋力低下となるリスクが4.2倍となった。
<結論>
インスリン抵抗性は、COPDの骨格筋力低下と関連しており、独立した交絡因子である。今後、この現象のメカニズムの解明やインスリン感受性を高める薬剤とリハビリテーションを併用したときに骨格筋力が増大するかについての検討が求められる。
インスリン抵抗性と筋力:抵抗性が高くなると筋力が低下 |
・平均年齢70歳、BMI24.5、現喫煙者13人(26%)、%FEV1.0 55%、
・大腿四頭筋力の低下の有無(低下している方)で比較。有意差があった項目は、現喫煙者(筋力低下が無い方が多い)、歩数(多い)、身体活動レベル(高い)、BODE index(低い)、併存症(少ない)
・原因としては、喫煙がインスリンの活動を抑制している。喫煙者では、筋疲労の起きやすさや筋繊維の萎縮が見られる。身体活動性の低下がインスリンの活動を抑制する危険因子である。→今回の患者では違う結果になっている。
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身体活動性の低下と糖代謝能力は確かに関係してそう。
内部障害はそれぞれの症状がオーバーラップしている気がする。全身を見れるようにならねば。
身体活動性の低下と糖代謝能力は確かに関係してそう。
内部障害はそれぞれの症状がオーバーラップしている気がする。全身を見れるようにならねば。