International Journal of COPD 2017:12 669–675
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/28255238
<背景>
筋力低下と慢性炎症はCOPD患者において、有力な特徴である。全身炎症は肺機能の低下の加速度と関連している。
この研究では、サルコペニアの有病率と安定期COPD患者におけるサルコペニアと全身炎症の関係について検討すること。
<方法>
横断研究。筋力と筋肉量は握力と生体インピーダンス法で測定。対象は安定期COPD患者80人、外来患者が対象。サルコペニアは、筋力低下(握力)と筋肉量の低下(skeletal muscle mass index [SMMI])によって判定。
全身炎症マーカーはIL-6と好感度TNFαを採用。
<結果>
サルコペニアは20人(25%)に見られた。サルコペニアの患者は、高齢で、低BMI、心血管疾患の有病率が高かった。加えて、サルコペニアでは無い患者と比べると、mMRCが高く、6MWDが短い。
握力は年齢、mMRC、CATスコアと相関していた。
握力とSMMIの両方が、IL-6とTNFαの程度と相関していた。
多変量解析にて、高齢、低BMI、心血管疾患の合併、高TNFαは、安定期COPD患者のサルコペニアと著明な決定要因であった。
<結論>
サルコペニアは安定期COPD患者において非常に高率に存在していた。しして、重症の息切れスコア、低運動耐容能と関連していた。全身炎症は、安定期COPDのサルコペニアを規定する重要なものとなり得る。
・韓国の大学病院でのスタディ
・サルコペニアの基準はヨーロッパの高齢サルコペニアワーキンググループの基準を採用:筋肉量の低下と握力の低下
・筋肉量は筋肉量を身長の二乗で割った値を採用。標準偏差の2倍以上低下していたら筋肉量の低下と判定
・握力測定の方法は、椅子座位で肩関節内外旋0度、肘90度屈曲位で測定。3回測定した平均値を採用
・男性で30㎏以下、女性で20g以下を握力低下の基準とした
・平均年齢68.4歳、%FEV1.0 61.2%、平均BMI23.3
握力(左)と骨格筋量index(右)と炎症マーカーの関係。 |
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筋肉量が減少すると、抗炎症作用が低下するんだろうか?
握力測定の仕方はちょっと疑問だが。。