Respirology. 2014 Jul;19(5):675-82.
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/24797365
<背景>
肺高血圧(PH)は間質性肺疾患(ILD)に合併することが知られている。心肺運動負荷試験(CPET)は心疾患や呼吸器疾患患者の評価ツールや治療的介入の意味としても使われている。いくつかの研究で、CPETの反応とILDの平均肺動脈圧(mPAP)が関係していたと報告している。この研究の目的は、CPET、6MWT、肺機能検査、肺高血圧の関係について肺移植待機のILD患者で検討すること。
<方法>
対象は、肺移植の2年前までのCPETを行ったILD患者で、右心カテーテル、肺機能検査、6MWTをCPETの4ヵ月以内に行った患者。
<結果>
ILD患者72人(PHは36%)を分析。mPAPとCPETのパラメーターが著明に相関していた。しかし、mPAPは肺拡散能もしくは6MWDを予測するインパクトは無かった。CPETのパラメーターはPHの重症度(VE/VCO2)と呼気終末二酸化炭素分圧の違いから探索することができる。
<結論>
ILD患者において、PHが運動耐容能とパフォーマンスに著明な影響を及ぼすことが示された。
・PHがあるILDのほうが、最大運動負荷が小さかった。換気の非効率さ(VE/VCO2で判断)はPHのほうが大きかった。
VE:分時換気量
VCO2:二酸化炭素排出量
VE/VCO2:二酸化炭素換気当量
PetCO2:呼気終末二酸化炭素分圧
肺動脈圧が高くなると、呼気終末CO2は低くなる=換気が行えていない? |