2017/06/30

COPD増悪後に在院日数が長くなる予測因子

Factors associated with a prolonged length  of stay after acute exacerbation of chronic obstructive pulmonary disease (AECOPD)
2014 Jan 20;9:99-105.

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/24477272
<背景>
COPD急性増悪によって入院期間が延長した患者を早期にみつけることで、進行するイベントのリスクを減少したり、治療費の節約になるかもしれない。
目的は、COPD急性増悪後の入院期間の延長の予測因子を調べること。

<方法>
2006年から2008年の間に、COPD急性増悪後に退院した599人の患者をカルテより抽出。ロジスティック回帰分析にて、75%パーセントタイル以上の在院日数の予測因子を評価し、曲線化面積(area under the curve:AUC)を検討。

<結果>
590人(54%女性)の患者、平均年齢73.2歳、平均在院日数6.0日。
多変量解析にて、木曜から土曜の間に入院、心不全、糖尿病、脳卒中、高二酸化炭素血症、アルブミン値の低下が、11日以上の在院日数と関連していた。ROC曲線でのAUCは0.73。

<結論>
木曜から土曜の間の入院、心不全、糖尿病、脳卒中、高二酸化炭素血症、アルブミンの低下が、入院期間の延長と関連していた。この結果は、入院早期から入院期間の延長するであろう患者を見つけることを助けるだろう。しかし、予測モデルが準最適化された結果であり、それゆえに、臨床での使用に準備はされていない。

・木曜から金曜の入院が長期化するのは、これまでの研究でも週末が増悪しやすいという結果もあり、ほかの曜日に入院する患者よりも重度の増悪であることが要因かもしれない。