2017/05/27

オランダ人COPDでCATスコアが悪化するカットオフを検討。

How to determine an impaired health status in COPD: Results from a population-based study

Neth J Med. 2017 May;75(4):151-157.

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/28522771

<背景>
COPDは気流閉塞の悪化によって、失業したり、健康状態が著しく障害されることと関係している。現在の研究では、健康状態の障害を呈するCATのカットオフ値や、非COPD患者のCATスコアの95%信頼区間が、反映するかどうかについて検討した。
加えて、オランダ人COPDの健康状態への影響について、就労状況で階層化して測定した。

<方法>
患者背景、臨床的特徴、肺機能検査、CATをアムステルダムの加齢研究(LASA:大規模オランダ人コホート)で評価した。
CATスコアは平均、標準偏差、中央値範囲で示した。

<結果>
全体で810人のCOPDと非COPDが対象になった(平均年齢60.5歳)。両グループでCATに大きな差があった(6.7点 vs 9.5点)。健康状態が悪化しているCOPD患者の割合は、CAT10点以上をカットオフにすると50%が当てはまった。
非COPDのCATスコアの95%信頼区間は18点以上だった。
高いCATスコアは就労しているCOPD患者で多く見られた(9.3点vs6.0点)。

<結論>
COPD患者の健康状態が障害されていると判定するCATスコアのカットオフは18点以上。これは現在のGOLD分類に繋がることを示唆している。

・非COPD群n=742、COPD群n=68
・COPD群の%FEV1、67.6%
・2012年から2013年にかけて調査。ベースラインの評価として、社会背景、喫煙歴、職業、併存症、肺機能、CATを実施。



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恐らく、市民コホートにおいて、CATスコアの悪化の人数が高くなるカットオフ値を検討したと思われる。
治療したりイベントのカットオフというより、人数でのカットオフのようだ。
働いているほうが、CATスコアが高いのは、それだけ動いているから症状を自覚しやすいんじゃないかと予想。