2017/05/07

歩行時間とCOPD重症度との関係

Self-reported daily walking time in COPD:
relationship with relevant clinical and functional
characteristics

International Journal of COPD 2017:12 1173–1181

https://www.dovepress.com/self-reported-daily-walking-time-in-copd-relationship-with-relevant-cl-peer-reviewed-article-COPD

<背景>
COPD患者の身体活動量は重要で、身体不活動はアウトカムの悪化と関連している。この研究では、歩行時間(自己報告)とCOPD重症度に関係する特性との関係について検討した。

<方法>
データは、4つの臨床研究を使用し、歩行時間は患者へのインタビューで得た。身体活動時間は、30分未満は不活動と判断。歩行時間は、疾患重症度の指標と比較、検討を行った。

<結果>
5969人の患者の平均歩行時間は、66分/日で、893人(15%)の患者は不活動だった。歩行時間と、mMRC、CAT、BMI、BODEx index、Charlson indexと関係していた (P<0.001)。日中歩行時間が短いと、GOLD stageBとDに分類されていた。
不活動の患者は、mMRCもしくはCharlson index>3点、%FEV1.0<30%、少なくとも1回のCOPD関連入院、GOLD stageBかD、BODEx index>4、CAT>30

<結論>
歩行時間が短いと、COPD重症度の指標の悪化と関係していた。

・1日の身体活動時間の分類:低 30分未満、中 30-60分、高 60分以上(どのようなインタビューをしたのかは不明)

・平均年齢67.5歳、BMI 27.8、%FEV1.0 50.7%、

歩行時間。30分と60分のところが特に多い。

各指標と歩行時間
p<0.001になっている指標はほとんどばらつきもなく、同じ傾向を示している。

歩行時間別の患者割合。
色が薄い方から、活動時間低、中、高


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インタビューで活動性を評価した研究。インタビューで答えた活動時間と実際の活動時間はどのくらい差があるorないのだろうか。
この結果から、やはり重症度(自覚症状)とは関係がありそうだ。
自覚症状の強い患者にどうやって活動時間を増やせるか。リハ職の出番。