J. Clin. Med. 2016, 5(8), 73
http://www.mdpi.com/2077-0383/5/8/73
<背景>
IPFは低酸素血症、身体不活動、予後不良の慢性肺疾患である。
目的は、身体活動性と動作時低酸素血症が死亡率へ与える影響について評価すること。
<方法>
ベースラインとして、34人のIPf患者(68歳)に身体活動性の質問票を実施(IPAQ)
6MWTの前後でのSpO2の変化(⊿SpO2)を評価。フォロー期間は40か月。ROC曲線で死亡率と関連するカットオフを算出し、COXハザード率を検討。
<結果>
IPF患者の死亡率が上昇する閾値はIPAQで≦417METs-min/wook、SpO2が10%以上低下。IPF患者において、身体活動性と動作時低酸素が死亡率と関係していた。この結果は、身体活動性と動作時低酸素を評価することが、IPFのリスク回避、予後予測、早期の適切な治療(呼吸リハ)、身体活動性の介入、酸素療法、肺移植の紹介などを早期に提供することが重要である。
<結論>
100-105分/週に相当する低強度の身体活動レベルが、死亡リスクの減少と生存率と関連していた。
・イスラエルの医療センターでの研究。
・過去の運動療法に関する研究から40カ月フォローし、予後を追跡できた患者34人を対象。
・身体活動性の評価:IPAQの自己記入で評価。対面面接で評価。
・9つの質問は、中等度の身体活動レベル(4METs相当)、高強度(8METs)、歩行(3.3METs)、座位時間を評価。
・一般的に推奨される活動レベルは、600METs-min/week(4METsの運動を150分/週)→1日に換算すると約20分の運動。
・死亡率を予測する身体活動性と⊿SpO2のカットオフは、417METs-min/weekと10%であった。
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IPでも身体活動性が予後に影響するのかも。
けどハザード比からすると、低酸素の方が明らかに強く影響しているように思う。生存曲線は同じ程度だが。