Increased Hospital-Based Physical Rehabilitation and Information Provision After Intensive Care Unit Discharge
JAMA Intern Med. 2015 Jun;175(6):901-10
<背景>
疾患の結果として、不活動や健康関連QOLの低下があるが、リハビリテーションの最適なタイミングや内容については明らかになっていない。
<目的>
身体的と栄養的リハビリテーションに追加して、ICU退室後の入院中の情報を提供することによるその後の死亡率、HRQOL、一般的な不活動への効果を検討すること。
<対象>
スコットランド、エディンバラの2つの病院にて実施した2群間、無作為化盲検試験。人工呼吸管理を少なくとも48時間実施して、ICUを退室した患者240人。
<介入>
ICU退室後、両グループとも理学療法とダイエット、作業療法、言語療法を実施。しかし、介入グループの患者は、運動の頻度を2,3回増やして、減量に評価と治療を増加し、個別の目標を設定。疾患特異的な情報提供を十分に行った。
介入グループの治療は、リハビリ開業医によって実施、コーディネートした。
<アウトカム>
3か月時点のTheRivermeadMobilityIndex(RMI)(0-15点)。高スコアほど活動性が高い
。セカンダリーアウトカムは、HRQOL、心理的アウトカム、症状の自覚、12カ月中の費用対効果。
<結果>
無作為化時のRMIは3点、3カ月後は13点。HRQOLは介入グループで変わらない。疲労感、疼痛、食欲、呼吸困難の症状に両グループに違いがなかった。不安、抑うつ、心的外傷後ストレスの程度、握力、TUGは似ていた。6-12カ月のどのアウトカムにも違いが無かった。
しかし、介入グループの患者は、理学療法、栄養サポート、ケアの内容、情報提供に非常に満足していた。
<結論>
ICU退室後のリハビリテーションに、身体的療法や栄養療法に情報提供を追加したが、身体的な回復やHRQOLの改善は無かった。しかし、患者満足度は多くの側面で改善していた。
・介入期間は、ICU退室後入院中3カ月以内にプライマリーアウトカムを評価。
・通常のケアよりもリハビリの頻度や強度を増やした。
・情報提供の内容:
まず、ICUで家族に対して、疾患の状態やケアについて主治医より説明。
2つ目に、ICU在室中の重要なイベントについて説明。
3つ目に、退院前にICUを訪問。
4つ目に、治療中に関連したことがあれば、情報提供。
手厚く介入したほうが、運動の内容も高度なものまでできるようになっている。 退院時の指導も行えるようになっている。 しかし、身体機能のアウトカムを高めるまでには至らなかった。 |
手厚く介入したほうが、患者満足度は高かった。
数字で結果が見えなくても、"専門職に関わってもらった"という事実が満足度につながっているのかもしれない。
良いことだけど、それに甘えず結果も出せると理想的だな。
"結果にコミット"しないとね、専門家なら。ラ○ザップに仕事取られる。