Physical Activity as a
Predictor of Absence of Frailty in Subjects With Stable COPD and COPD
Exacerbation
Respir Care
2016;61(2):212–219.
http://rc.rcjournal.com/content/61/2/212.short
<背景>
フレイルは、高齢患者のケアにおいてカギとなる問題である。COPD患者は、57.8%がフレイルのような状態である。フレイルは、身体活動性のレベルの低さと関係している。
目的は、増悪期COPD患者と安定期COPD患者において、フレイルかどうかについて、身体活動レベルのカットオフ値を異なるドメイン(家事、レジャー時間、スポーツ)にて算出し、予測の強度を分析すること。
<方法>
参加者に社会背景と臨床的側面についてインタビュー。総身体活動性とそのドメインは、the
modified Baecke questionnaireにて評価し、フレイルはFriedの修正バージョンにて評価した。
212人の患者(安定期104人、増悪期108人)と健常者100人を対象。
<結果>
フレイルの罹患率は、健常者に比べてCOPDで高かった。身体活動レベルのフレイルとされるカットオフ値は、増悪期COPDで3.54(感度0.95特異度0.807)、安定期COPDで3.88(感度0.95特異度0.815)、健常者で3.50(感度0.95特異度0.947)。
<結論>
身体活動レベルは、安定期と増悪期のCOPD患者におけるフレイルの有無を予測できる。
・フレイルの基準:Friedの修正された定義とは、5つの基準(握力低下、意図せぬ体重減少、疲労度、椅子からの起立が制限、低い身体活動レベル)のうち3つ以上を満たしているとフレイルと診断される。
・身体活動レベルの評価the
modified Baecke questionnaire:家事、スポーツ、レジャータイムの3つからなる質問票。0-47.56点で点数づける。
9点未満:不活動、9-16点:中等度不活動、17点以上:活動的
・平均年齢71歳、認知機能障害(MMSEで評価)の診断が増悪期COPDで91.3%、安定期COPDで64.3%存在する。健常者は16.1%・フレイルの罹患の予測因子としての身体活動レベルについてのROC曲線:身体活動レベルは、予測因子となり得る。
・COPD患者の58%がフレイルのような状態にあった。フレイルの最も強い予測因子は息切れの自覚症状であると言われているらしい。
・フレイルと身体活動性は身近な関係にあり、身体活動レベルがCOPD患者のフレイルの有無を予測するものかもしれない。
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身体虚弱であるフレイルと活動性が関係するのは、納得いく内容。
MMSEで認知機能障害の基準がほとんどを占める対象に、質問で身体活動レベルを評価したということ?信頼できるのか?
高齢患者のフレイルの状態って、何をどのくらいすれば改善するのだろうか?