Physical
activity and longitudinal change in 6-min walk distance in COPD patients
Respir
Med,108,86-94,2014.
<背景>
6MWDはCOPD患者の機能的容量の評価として広く用いられている。
目的は、6MWDと自己申告の身体活動性、喫煙歴、身体組成、増悪、併存症、肺機能の縦断的な変化の予測因子を検討すること。
<方法>
389人の臨床的に安定しているCOPD患者が対象(年齢44-75歳、GOLDステージ2-4)。フォローアップ期間は3年。測定項目は、6MWD、肺機能、脂肪量(FMI)、除脂肪体重(FFMI)、身体活動性、喫煙歴、併存症、増悪について質問
一般化推定方程式(GEE)回帰分析を使用して、6MWDの変化の予測因子を解析した。
<結果>
GOLDステージ3と4の患者は、ベースラインから3年間の間に6MWDが減少。補正していないGEE解析では、ベースラインの身体活動レベル、1秒量(FEV1.0)、FVC、FFMI、GOLDステージ、年齢が、6MWDの変化と関係していた。しかし、補正したGEE解析では、身体活動レベルと1秒量のみが、変化を予測していた。
<結論>
GOLDのステージ2の患者は、3年間6MWDが維持されていた。しかし、ステージ3と4の患者では著しく低下していた。身体活動のレベルと1秒量が、機能的能力の縦断的な変化を予測していた。
・ベルギーでのCOPDコホート(ECLIPSE study)での研究。
・対象のうち89人は、追跡期間中(最初の2年)にリハビリテーションプログラムを受けていた。プログラムは7週間、17セッションでそれぞれ約5.5時間実施。
・1年ごとに評価を実施。
・身体活動性の質問は、日常の身体活動強度に関して質問(軽度か強度か)。息切れと発汗の有無について質問。反応性の項目は、無し、週に1時間以内、週に1-2時間、週に3時間以上で質問。
・対象はGOLDのステージ2が46%、3が43%、4が11%。平均6MWDは423m。
・3年後の6MWD平均減少数は16m。ベースラインから3年後の減少はGOLDのステージ3と4において統計的に有意であった。
6分間歩行距離の変化。ほとんど変わっていない対象が多い。 特別な介入をほとんどしていないから? |
3年間の6MWDの変化。 重症になるほど、ベースラインも低いし、落ち幅も大きくなっている。 |
・3年後にハードな身体活動性を示した患者は、呼吸リハの参加者が多かった(OR 2.4)
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対象の一部にリハビリ実施者を入れると、結果が分かりにくくないか?
結論は、身体活動性が高い人は、6MWDの変化(減少)が少ない。
6MWDが伸びても身体活動性は変わらなかったという話があったような・・
6MWDと身体活動性はどこで交わっているんだろうか。