2017/04/16

6分間歩行距離(6MWD)の3年間の変化量とその予測因子は?


Physical activity and longitudinal change in 6-min walk distance in COPD patients

Respir Med,108,86-94,2014.


<背景>
6MWDCOPD患者の機能的容量の評価として広く用いられている。
目的は、6MWDと自己申告の身体活動性、喫煙歴、身体組成、増悪、併存症、肺機能の縦断的な変化の予測因子を検討すること。 

<方法>
389の臨床的に安定しているCOPD患者が対象(年齢44-75歳GOLDステージ2-4)フォローアップ期間は3年測定項目は6MWD肺機能脂肪量(FMI)除脂肪体重(FFMI)身体活動性喫煙歴併存症増悪について質問
一般化推定方程式(GEE)回帰分析を使用して、6MWDの変化の予測因子を解析した

<結果>
GOLDステージ3と4の患者は、ベースラインから3年間の間に6MWDが減少補正していないGEE解析ではベースラインの身体活動レベル1秒量(FEV1.0)FVCFFMIGOLDステージ年齢が、6MWDの変化と関係していたしかし、補正したGEE解析では、身体活動レベルと1秒量のみが、変化を予測していた

<結論>
GOLDのステージ2の患者は3年間6MWDが維持されていたしかし、ステージ3と4の患者では著しく低下していた身体活動のレベルと1秒量が、機能的能力の縦断的な変化を予測していた。


・ベルギーでのCOPDコホート(ECLIPSE study)での研究
対象のうち89人は追跡期間中(最初の2年)にリハビリテーションプログラムを受けていた。プログラムは7週間17セッションでそれぞれ約5.5時間実施

・1ごとに評価を実施。

・身体活動性の質問は、日常の身体活動強度に関して質問(軽度か強度か)。息切れと発汗の有無について質問反応性の項目は無し週に1時間以内、週に1-2時間週に3時間以上で質問

・対象はGOLDのステージ2が46%3が43%4が11%平均6MWDは423m


・3年後6MWD平均減少数は16mベースラインから3年後の減少はGOLDのステージ3と4において統計的に有意であった
6分間歩行距離の変化。ほとんど変わっていない対象が多い。
特別な介入をほとんどしていないから?
 
3年間の6MWDの変化。
重症になるほど、ベースラインも低いし、落ち幅も大きくなっている。
 
3年後にハードな身体活動性を示した患者は、呼吸リハの参加者が多かった(OR 2.4)

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
対象の一部にリハビリ実施者を入れると、結果が分かりにくくないか?

結論は、身体活動性が高い人は、6MWDの変化(減少)が少ない。
6MWDが伸びても身体活動性は変わらなかったという話があったような・・

6MWDと身体活動性はどこで交わっているんだろうか。