Six-Minute-Walk
Distance and Accelerometry Predict Outcomes in Chronic Obstructive Pulmonary
Disease Independent of Global Initiative for Chronic Obstructive Lung Disease
2011 Group
Ann Am Thorac Soc. 2015 Mar;12(3):349-56.
http://www.atsjournals.org/doi/10.1513/AnnalsATS.201408-365OC
<背景>
2011年のGOLD( Global Initiative for Chronic Obstructive Lung Disease)において、COPD患者の症状、増悪歴、増悪リスクの層別化のための肺機能の評価が組み込まれている。6分間歩行距離(6MWD)と加速度計は、COPDの疾患重症度を評価するために使用されている。これらの評価と入院や死亡のリスクの関係についてGOLD2011では知られていない。
<目的>
COPD患者の運動耐容能と身体活動性の変化について説明し、ベースラインの6MWDや歩数がより低ければ、COPD関連入院もしくは死亡リスクの増加と関係しているのではないかという仮設を検証すること。
<方法>
326人の患者の身体機能や医学的情報を収集。コーピングスキルトレーニングの介入研究のRCTであるINSPIRE-Ⅱに参加している患者コホート。
Coxモデルを使用し、6MWDもしくは歩数が増悪入院や死亡リスクと関連しているかを検討した。
<評価と主な結果>
身体機能は、GOLDのグループDにおいて低下していた。しかし、グループA,B,Cは安定していた。GOLDの分類は、死亡や最初の入院までの時間と関係していた。ベースラインの6MWDは150m毎に、死亡もしくは最初のCOPD関連入院までの時間と強く関係していた(HR
0.50)。
同じような関係が歩数でも示された(1000歩毎にHR 0.80)
<結論>
運動耐容能と日常身体活動性は、GOLD2011の分類と独立して、COPDの入院と死亡の重要な予測因子であった。
身体機能はCOPD患者の臨床的に意味のある改善のために介入すべきターゲットであるという重要性が増し、修正可能なリスクファクターであることが再提示されたかもしれない。
・加速度計は、無作為化前と16週間後に連続2日間装着。6MWTも同様の時期に評価。
GOLDのグループ分類 mMRCもしくはCATと前年の増悪回数でグループ分け |
6MWD(A)と歩数(B)の変化量。 |
6MWDで3グループに分け、COPD関連入院もしくは死亡を比較 ベースラインで450m以上歩けていると、イベントリスクは少ない。 |
歩数で3グループに分けて、入院もしくは死亡を比較 1日4000歩以上がリスク低下 |
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運動耐容能と身体活動性は似ているようで、異なる指標と考えるほうがいいかもしれない。
個人的には、身体活動性を高めるための基礎体力として運動耐容能が必要だと思っている。