Combined pulmonary fibrosis and emphysema: effect of pulmonary rehabilitation in comparison with chronic obstructive pulmonary disease
BMJ Open Resp Res 2016
http://bmjopenrespres.bmj.com/content/3/1/e000099
目的
気腫合併肺線維症(combined pulmonary fibrosis and emphysema:CPFE)患者の入院呼吸リハでの短期間の効果を検討し、COPD患者との効果を比較すること。
デザイン
後方視研究
方法
3週間の入院呼吸リハを施行。評価項目は、肺機能、6MWT、QOLとしてSF-36
結果
17人のCPFE患者と49人のCOPD患者がプログラムを完遂した。年齢、性別、喫煙歴、BMI、MRCを両グループで比較。
CPFEグループは、FEV1.0が改善。6MWDに改善は無かった。QOLの身体機能のドメイン、社会的機能のドメインが著しく改善。
COPDグループでは、FEV1.0、6MWT、SF-36の8個中4個のドメインにて改善が得られた。
CPFEとCOPDを比較すると6MWDの変化量に有意差があった(-16.6m vs 30.2m)。SF-36の2つのドメインでも有意差があった(Vitality と Social function)
結語
短期間の入院呼吸リハによって、COPD患者はCPFE患者よりも大きな効果があった。
・CPFEの診断基準は、高解像度CT(HRCT)で上部胸郭の25%以上に気腫化があり、下肺野に線維化があること。
(簡単に言えば、上肺野はCOPDで下肺野が間質性肺炎の状態)
・リハプログラムは3週間。内容は、運動療法、呼吸練習、教育。
・運動強度はBorg息切れスコアが5、SpO2が89%以上で実施。
・時間は、PT40分、OT40分実施。
・CPFEの平均FEV1.0は1.7L(%予測で70.6%)COPDの平均FEV1.0は0.8L(%予測で33.8%)
・6MWDの変化量:CPFEはCOPDに比べて改善しにくい。
・QOL(SF-36)点数が高いとQOLが良好であると判定。
:CPFEはPF以外全体的に低下している。
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過去に1例だけ経験があるが、低酸素に容易になってしまい、運動療法はいつもSpO2とにらめっこ状態だった。運動機能よりも、低酸素になりやすい状態でどのように生活するか、QOLを保つかが目標になるのかな。