2017/02/15

COPD急性増悪で入院した患者の大腿四頭筋の状態

Bedside Assessment of Quadriceps Muscle by Ultrasound after Admission for Acute Exacerbations of Chronic Respiratory Disease

Am J Respir Crit Care Med. 2015 Oct 1;192(7):810-6.

 

http://www.atsjournals.org/doi/abs/10.1164/rccm.201503-0535OC?url_ver=Z39.88-2003&rfr_id=ori:rid:crossref.org&rfr_dat=cr_pub%3dpubmed

 

背景

入院は、慢性呼吸器疾患患者の主なイベントである。再入院のリスクが高く、骨格筋機能障害のような患者の根柢の状態に近づくことによって長期間かかるかもしれない。

 

目的

下肢筋の測定を行い、1年間の再入院リスクを評価。

 

方法

慢性呼吸不全の増悪で大腿四頭筋の超音波での筋機能の測定を行った患者が対象。再入院もしくは死亡までの時間の独立した因子を検討した。患者は、大腿四頭筋のサイズと比較したものをもとに、4グループに分類した。

 

測定結果

191人(平均年齢71.6歳)が参加130人(68%)が再入院もしくは死亡再入院もしくは死亡に関連した因子は、年齢(OR1.05)mMRC(OR4.57)在宅酸素の使用(OR12.4)大腿四頭筋の横断面積(OR0.34)1年前の入院(OR4.82)多変量解析で、在宅酸素の使用(OR4.80)MRC息切れスケール(OR2.57)大腿四頭筋の横断面積(OR0.46)過去の入院(OR3.04)が独立して再入院もしくは死亡と関連筋肉が最も小さかった患者は、最も大きかった患者に比べて入院期間が長かった(28.1 vs 12.2)

 

結語

急性期ケアにおいて、超音波で測定した大腿四頭筋のサイズが小さいことは、予定外入院や死亡の独立したリスクファクターであり、臨床的な治療やリスクの層別化に有益かもしれない。

 

・評価項目は、肺機能、MRCSGRQQCSAISWT過去12か月の入院歴

・大腿四頭筋の横断面積の測定は、右大腿部を使用。仰臥位で大転子と膝関節(膝蓋骨上端)の中間地点を撮影。

・結果、大腿四頭筋断面積が最も小さいと、入院もしくは死亡リスクが高まり、

・入院日数も長くなる。

 

 

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大腿四頭筋の強化は色々と役に立つ。