2017/01/09

肩甲帯の筋トレでCOPD患者のADLは改善するか。

Evaluation of effects of shoulder girdle training  on strength and performance of activities  of daily living in patients with chronic obstructive pulmonary disease

 

International Journal of COPD 2013:8 187–192

 

背景

COPD患者は上肢を使ったADL制限を生じている肩甲帯のトレーニングとADLの影響についての情報は少ない目的は肩甲帯のトレーニングとして上肢の対角線の運動が上肢筋力の向上とADLの改善につながるかを検討すること。

 

方法

35の中等症から重症のCOPD患者を対象年齢は36-80歳漸増上肢テストと、8種類のADL動作を8週間のリハ前後で実施

 

結果

上肢筋力は向上した。上肢テストの最大負荷で、呼吸数は33から27に減少。息切れのBorgは2から0.5に減少ADL動作中のこれらのパラメータは変化なかった

 

結語

肩甲帯トレーニングは上肢筋力を向上させたが、ADLパフォーマンスの改善は見られなかった

 

・漸増上肢テスト:2分間運動できる最大の重さ(ダンベル)を決めるPNFテクニックの対角線の動き行う。

ADL動作:歯磨き洗顔髪を結うシャツを着るシャツを脱ぐ靴を履く靴を脱ぐ、髭剃り(男性)orワックスをつける(女性)

・上肢トレーニング:1セッション最低30分最大負荷の50%で実施。固有感覚神経筋促通手技(PNF)の基本原理をもとにトレーニング

PNFの動きは他の関節運動と比べて複数の関節と筋肉を使った運動である。

・この運動を両上肢1分ずつ実施回数は患者の能力に応じて設定

 

・上肢テスト前後での息切れは改善。

 

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いくらPNFが肩甲帯の関節や筋を動員する運動だからといって、それだけをしていても症状やADLは改善しなかった。

"運動の特異性"を考慮したプログラムじゃないと時間の無駄になるということかな。再認識。