Comparison of Corridor and Treadmill Walking in Patients with Severe Chronic Obstructive Pulmonary Disease
Phys Ther. 1990 Jul;70(7):439-42
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/2356220
与えられた時間で最大距離を歩くことは、COPD患者の運動耐容能を評価する簡便な方法としてよく使われている。一般的には、患者はフロアか、トレッドミルを自分ペースで歩行する。この2つのテスト方法で行ったCOPD患者の運動能力の違いについての情報は少ない。したがって、11人の重症COPD患者を対象に、12分のフロア歩行と12分のトレッドミル歩行を比較した。
2分、6分、12分での歩行距離と歩行速度はトレッドミル歩行よりもフロア歩行のほうが高かった。心拍数は、大きな違いはなく、テスト終了後の呼吸困難感の減少も同じだった。フロア歩行が、運動能力のテストとして簡便で十分な方法であることを示している。心拍数の反応では、フロア歩行がトレッドミルよりも出現しやすい可能性がある。これは、トレッドミル上よりもフロア歩行のほうが、より馴染みのある運動だからである。したがって、フロア歩行は、運動耐容能を評価するための良い方法であり、運動療法として効果的である。
方法
フロア歩行は100mのコースを周回する。12分間でできるだけ遠くまで歩くように指示。必要であればペースを落としたり止まったりしてもよい。
トレッドミル歩行は、水平な位置で行い、自分のペースで歩行。スタート、ストップ、スピードアップ、ダウンはボタン操作して良い。
終了後の呼吸困難感をVASで評価。
結果
歩行距離はフロア歩行のほうが長かった(971m vs 1053m)。心拍数は有意差なし。
VASでテスト前は有意差ありだが、テスト後は有意差なしだが、フロア歩行のほうが呼吸困難感を強く感じていた。