2017/01/16

間質性肺炎の6MWTのMID

The 6 minute walk in idiopathic pulmonary fibrosis: longitudinal changes and minimum important difference

 

Thorax 2010;65:173-177.

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/19996335

 

背景

IPFにおける6MWTの反応性についての理解は不十分で、最小有効改善値(MID)は知られていない

 

目的

6MWDの変化を知らべて、MIDを推定すること。

 

方法

対象は、6MWTSGRQFVCの評価を6か月と12か月に行っているIPF患者で、6MWDの縦断的な変化を比較できたデータを使用。アンカーベースとディストリビューションベースの方法で6MWDのMIDを推測したSGRQとFVCは臨床的なアンカーとして使用

 

結果

123の患者が対象となり、6MWDは期間を通して著しい変化はなかった6MWDのMIDは28mと推定され、範囲は10.8mから58.5mであった。

 

結語

IPF患者グループで中等度の身体機能の障害がある患者において、12か月を通して6MWDに変化は無かった。6MWDのMIDは28m以内に存在しているた。更なる介入でより6MWDのMIDを洗練していくことが必要である

 

・平均年齢65.1歳FVC2,6L%FVC67.8%ベースラインの平均6MWDは372.9m

・対象選択基準は、過去3以内にIPFと診断されている、ベースの6MWDが150-499mである

除外基準は%FVC<50%もしくは>90%%DLCO<30%PaO2<55mmHg重度の肺高血圧症

・6MWDは12か月を通してほとんど変化していなかった。

・ベースラインと6か月後、12か月後に評価できたデータをFVCの変化SGRQの変化と比較してMIDを推定すると約28m

 

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重症COPDとのMCIDも確か25mくらいだった気がする。酸素療法をしていない患者を対象としているし、60歳代と若い患者層だけど、参考にできる数値だと思う。

リハの有無についての記載が見当たらなかったけど1年間歩行距離を維持しているのはすごいなと。