The 6 minute walk in idiopathic pulmonary fibrosis: longitudinal changes and minimum important difference
Thorax 2010;65:173-177.
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/19996335
背景
IPFにおける6MWTの反応性についての理解は不十分で、最小有効改善値(MID)は知られていない。
目的
6MWDの変化を知らべて、MIDを推定すること。
方法
対象は、6MWT、SGRQ、FVCの評価を6か月と12か月に行っているIPF患者で、6MWDの縦断的な変化を比較できたデータを使用。アンカーベースとディストリビューションベースの方法で6MWDのMIDを推測した。SGRQとFVCは臨床的なアンカーとして使用
。
結果
123人の患者が対象となり、6MWDは期間を通して著しい変化はなかった。6MWDのMIDは28mと推定され、範囲は10.8mから58.5mであった。
結語
IPF患者グループで、中等度の身体機能の障害がある患者において、12か月を通して6MWDに変化は無かった。6MWDのMIDは28m以内に存在しているた。更なる介入でより6MWDのMIDを洗練していくことが必要である。
・平均年齢65.1歳、FVC2,6L、%FVC67.8%、ベースラインの平均6MWDは372.9m
・対象選択基準は、過去3年以内にIPFと診断されている、ベースの6MWDが150-499mである
・除外基準は%FVC<50%もしくは>90%、%DLCO<30%、PaO2<55mmHg、重度の肺高血圧症
・6MWDは12か月を通してほとんど変化していなかった。
・ベースラインと6か月後、12か月後に評価できたデータをFVCの変化、SGRQの変化と比較してMIDを推定すると約28m。
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重症COPDとのMCIDも確か25mくらいだった気がする。酸素療法をしていない患者を対象としているし、60歳代と若い患者層だけど、参考にできる数値だと思う。
リハの有無についての記載が見当たらなかったけど1年間歩行距離を維持しているのはすごいなと。