Validation of test performance characteristics and minimal clinically important difference of the 6-minute walk test in patients with idiopathic pulmonary fibrosis
Respiratory Medicine (2015) 109, 914-922
http://www.resmedjournal.com/article/S0954-6111(15)00119-5/abstract
背景
6MWDは特発性肺線維症(IPF)患者において、妥当で反応性の良いアウトカムである。目的は、IPFのコホートにおける6MWDの特性を確認することと、MCIDを推定すること。
方法
CAPACITYトライアルの第3層において、ベースラインで6MWTを実施した患者で、無作為にプラセボグループに分けられた者。6MWDとその他の評価(肺機能、息切れ、QOL)をベースラインと24週間の介入後に実施。
結果
338人の患者で比較。ベースラインの6MWDは肺機能、QOLと強い相関を示した(妥当性)。ベースラインの6MWDと比較した6MWDの変化量は、肺機能とQOLの変化量と強い相関を示した(反応性)。UCSD-SOBQで評価した息切れは、6MWDと最も強い相関を示した。ディストリビューションベースの標準誤差を用いたMCIDは37m、効果量を用いたMCIDは29.2m、入院もしくは死亡のイベントをアンカーとしたMCIDは21.7mであった。
結語
6MWDは臨床的エンドポイントとして妥当性と反応性があり、機能的な状態と短期間の進行に関する臨床的に有効な情報を提供する。これらの結果は、IPF患者の独立したコホートにおいて結果が確認された。
・対象は40-80歳で48ヶ月以内にIPFと診断されている患者。
・6MWTはベースラインから24週ごとに72週目まで測定。
・6MWTの妥当性はベースラインの6MWDと肺機能、息切れ、HRQOLとの相関で評価。
・反応性はベースラインから48週までの6MWDの変化と、FVCの変化、DLCO、UCSD-SOBQ、SGRQの変化を評価した。
・更に、ベースラインから24週までの6MWDの変化と1年間の死亡リスクも評価。
・平均年齢66.5歳、平均6MWD404m、%FVC74.7%、酸素療法実施者21%
・変化量で、6MWDと相関していたのは、UCSD-SOBQ(息切れ)
・1年後の死亡リスクは、ベースラインでの6MWDよりも24週後の変化で50m以上減少していた時の方が反映していた。
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今後、入院しないためには、24週後(半年後)に約20mの減少が無いようにしていきましょう。という説明かな。
この研究では、運動介入やリハビリテーションは行っていなかった。リハ介入したら、歩行距離の減少は最小限に止められるのではないだろうか。というより、止められてほしいところ。