Effect of a pulmonary rehabilitation program on the level of anxiety and depression and on the quality of life of patients with chronic obstructive pulmonary disease
Rev Port Pneumol. 2014 Nov-Dec;20(6):299-304
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/24874610
目的
COPD患者の不安、抑うつ、QOLのレベルごとの呼吸リハプログラムの効果を検証すること。
方法
週3回、1回60分の呼吸リハを12週間(合計36回)完了した患者。評価項目は、BAIとBDI、SGRQ
結果
125人が対象。平均年齢63.7歳、FEV1.0 1.17L、%FEV1.0 43.18%、男性61.6%。リハ前後の比較では、
BAI:10.15 VS 7.76(P=0.0041)
BDI:12.6 VS 8.96(p=0.00016)
SGRQ
symptom:48.53 VS 32.58
Activity:69.15 VS 52.42
Impact:32.92 VS 20.27
Total:46.69 VS 32.07
BDIとSGRQの間に弱い相関があった。同様に、BAIとSGRQにも弱い相関があった。
結語
呼吸リハは不安、抑うつ、QOLを改善させるが、これらの変数には強い相関はなかった。
・BAI、BDI:the Beck scales for Anxiety and Depression。21個の設問に4択(0-3点)で回答。極小(0-11点)軽度(12-19点)中等度(20-35点)重度(36-63点)で判定。
・SGRQは呼吸器疾患特異的QOL指標で、100点満点で評価。点数が低いほど、QOLが高いと判定。症状、活動、影響、合計の4つのドメインで判定する。
・リハ前はBAI軽度が多く(57.6%)、リハ後にはその割合が増えていた(73.6%)
・BDIも同様の傾向にあった(55.2%→80.0%)
・ただ、QOLとの相関はあまり強くなかった(r=0.2-0.5)
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身体機能のパラメーターと比較してるのかと思ったら、違った。残念。
リハすれば良くなるのはエビデンスもあるし、当然といえば当然の結果かな。不安、抑うつがQOLに関係するという報告もあるようだが、QOLって概念はそんな単純なものではないと思う。