The Glittre-ADL test reflects functional performance measured by physical activities of daily living in patients with chronic obstructive pulmonary disease
Braz J Phys Ther. 2016 May-June; 20(3):223-230
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/27074287
背景
The Glittre-ADL test(Glittre)は日常生活活動(PADL)を多面的に評価するもので、妥当性と信頼性のある評価であるが、COPD患者にとっては面倒であると知られている。しかし、この評価がCOPD患者の機能的パフォーマンスを反映できるかどうかは知られていない。
目的
GlittreがCOPD患者の機能的状態を反映するか。
Glittreを実施するに要した時間と疾患重症度によるPADLの変化
方法
38人のCOPD患者が対象(65歳、%FEV1.0 41.3%) 身体測定、肺機能検査、Glittre、PADL。
結果
Glittreは座位時間(r=0.50)、歩行(r=-0.46)、歩数(r=-0.53)、歩行強度(r=-0.66)、歩行時エネルギー消費(r=-0.50)、総エネルギー消費(r=-0.33)と相関。
GlittreのパフォーマンスはGOLDのステージで差はなかったが、歩行や座位時間は重症や最重症患者では特に低かった。
結語
Glittreは歩行、座位時間と実際のPADLと相関していた。疾患の重症度は機能的容量よりも日常生活活動のレベルと関連していた。
・対象COPD患者のGOLDステージは2-4
・The Glittre-ADL testとは
おもり(女性2.5kg、男性5.0kg)をバックパックに入れて運ぶ。10mのコースで、中間地点の2段の段差(17cm×27cm)を渡る。その後、1kgのおもりを3つシェルフから肩の高さまでもち上げ、もう片方は腰の高さに持つ。目標物を回ってシェルフの一番下と一番上に再度戻す。来た道を戻り、最初の地点に座る。座ったらすぐに、次のセットを開始する。
このサーキットを5回なるべく早く行う。
図式化するとこんな感じらしい。
SpO2と修正Borgを開始時とそれぞれのセットの終了後に測定
・身体活動量は加速度計を平日の2日間連続して12時間装着。通常通りの生活をしてもらった。
・平均BMI27.7、Glittreタイム4.69分、歩数6557歩
・Glittreで時間がかかると、歩行時間、歩行強度、エネルギー消費が減少し、座位時間が増えている=活動性の低下
・重症度ごとでみると、Glittreはあまり差がない。実際の活動量は重症になるほど減少している。
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ADLテストの結果が不良だと、日中の活動レベルも低い。ただ、重症度ごとに見るとADLテストの結果よりも実際の活動量を計測したほうが、差が明らかになっている。
相関係数もそれほど高くないし、このADL評価では活動性の評価は十分には出来ないと言っていいのか?
解釈が難しい。。。
日本で使う問診票と身体活動量の関係はあるのだろうか。