Barriers to and enablers of physical activity in patients with COPD following a hospital admission: a qualitative study
International Journal of COPD 2014:9 115–128
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC3904833/
背景
COPDは気流閉塞、息切れの増強を特徴としており、入院につながる共通したものである。入院は退院している患者の身体活動性の減少を招く。身体活動性はCOPDの症状の増強と再入院の減少、死亡率の減少と関係している。この研究では、COPD患者の視点から、入院中のCOPD患者の身体活動性の障壁と可能にするもの(促進因子)を調査した。
方法
インタビューを含む質的な記述式デザイン研究を、COPD増悪で入院している患者28人に実施。
結果
参加者の身体活動性には、多くの問題といくつかの促進因子があった。主な障壁は健康因子(併存症、COPDの症状、身体疾患)、環境因子(天気、転居、財政)、個人因子。主な促進因子は専門家の介入、道具、社会サポート、日課と課外活動、個人目標とモチベーション、身体活動と"調子が良い"という効果。
結語
COPD患者で呼吸リハを行っている患者の身体活動性の障壁と促進因子を調査した。呼吸リハを繰り返し参加しているCOPD患者にとって、身体活動を妨げる大きな障壁が明らかになった。それらの障壁に反して、いくつかの促進因子もあり、専門家によるCOPDの対処と、身体活動と呼吸リハへの参加と活動への勧めが必要とされている。入院は、身体活動性を推進する介入の機会を作れるかもしれず、死亡率の減少と同様に再入院も減少する助けとなるかもしれない。
・記述式の方法で入院から2か月後のCOPD患者を対象に実施
・南オーストラリアの病院で参加者を集めた
・22人が男性、6人が女性。軽症2人、中等症5人、重症21人
・平均年齢71.86歳、平均入院期間6.61日。退院後1か月以内に20人が少なくとも1回再入院した。
・障壁に関して、"自己""健康""環境"に分類
・"自己"は加齢によるもの、呼吸リハや身体活動性に対してのネガティブな経験、病院では酸素療法をしながら歩けるが、自宅で治療を行うときに何も出来なくなること
・"促進"は"アクセス""社会""個人"
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よっぽど疾患の理解をしていて、意志の強い人でないと一人で身体活動性を維持していくことは難しい。
肥満の人にただ痩せろと言っても出来ないように。
専門家が方法をレクチャーして、その後の継続のための社会資源などサポート体制を整えて退院とすれば、少しは長続きするのかもしれない。
その社会資源の選択肢が限られているのが現状だろう。