Home-based rehabilitation for COPD using minimal resources: a randomised, controlled equivalence trial
Thorax 2016;0:1–9
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/27672116
背景
呼吸リハは、COPDケアの重要な部分であるが、病院での伝統的なプログラムの理解について乏しい。今回、在宅で、最小限の資源を利用した呼吸リハビリが病院ベースの呼吸リハビリのアウトカムと同等であるかについて検討した。
方法
12か月のフォローで検討。安定期COPD患者を無作為に、標準的な外来通院モデルと1回の訪問と週1回の電話を7回実施する新しい在宅モデルに分け、8週間介入した。プライマリーアウトカムは6MWDの変化量。
結果
166人が参加。外来リハが86人、在宅リハが80人。Intention to treat解析において、リハ終了時の6MWDは悪い結果出ないことが明らかとなり、信頼区間(CI)の優位は除外されなかった。12カ月時点のCIで劣勢は除外されなかった。グループ間での息切れ関連QOLは、在宅でのプログラム完了時の優位は除外されず、12カ月でも同等であった。
結語
在宅モデルの呼吸リハビリで、最小限の資源だけで、短期的にであるが、外来と同等の臨床アウトカムが得られた。どちらのモデルも、12カ月時点で、効果は保持されていた。在宅呼吸リハは、外来通院出来ないCOPD患者に考慮できる。
・呼吸リハの内容は有酸素運動、筋トレ、自己管理教育。Living with COPDという冊子を渡した。
・外来リハは週2回、8週間実施。最低30分の歩行や自転車での有酸素運動。筋トレは階段や起立など。自宅でも週3回は実施するよう推奨した。
・在宅リハは、PTが1回自宅に訪問し、運動目標、吸入手技の評価、最初の運動のアドバイスを実施。最低30分の通常歩行で有酸素運動を推奨。歩行距離を加速度計で記録。筋トレは自宅環境でできるもの(階段、起立、ペットボトルでの上肢運動)とした。週1回の電話での励ましをPTが電話で計7回実施。毎週の運動目標を日誌につけた。
・アウトカムはベースライン、リハ終了時、12カ月後に評価。評価項目は6MWT、CRQ、自己効力感(PRISE)、HADS、身体活動量。
・平均年齢69歳、%FEV1.0 50%程、BMI28、6MWD 400m、mMRC1、1日の歩数3836歩
・6MWDの変化
:在宅リハ後+29m、1年後-4.74m
:外来リハ後+10m、1年後+0.41m
・最初の入院までの期間は外来の方が有意に早かった。
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低負荷の運動でも継続すれば短期効果は期待できる。大きくは無いが。
その後中断してしまうと、効果は無くなってしまうのはこれまでも言われている通りの結果。
ただ、継続するのが難しい。