Determinants of activation for self-management in patients with COPD
International Journal of COPD 2016:11 1757–1766
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/27536087
背景
COPD自己管理は多くの要因によって複雑な行動変容である。多くのCOPD患者は自己管理介入に反応せず、自己管理を高めるための効果的なよりよい疾患アウトカムの科学的なエビデンスは無い。より効果的な自己管理介入を導入するために、自己管理行動と関連した特性の知識が必要である。この研究の目的は、鍵となる患者を特定し、自己管理行動の特性を調べること。
方法
横断的研究で実施し、プライマリーとセカンダリーケアにてCOPD患者を収集。質問表とチャートでデータを収集。メインアウトカムは13項目からなる患者活性化評価(Patient Activation Measure:PAM)を使用。独立変数は社会的変数、健康状態、抑うつ、不安、病気の認識(障害受容?)、社会サポート、重症度、併存症。
結果
290人の参加者で解析。自己管理が乏しい患者は23%で、自己管理ができている患者は15%のみ。多変量直線回帰分析で自己管理促進の決定因子を6つ提示した:不安、障害受容、BMI、年齢、GOLDの重症度stage分類、併存症。
結語
この研究は、COPD患者の少数でのみ、自己管理が促進されていた。説明する変数は限定されているが、障害受容、BMI、年齢、重症度、併存症が自己管理を成功させるカギとなると推定された。この結果はヘルスケアのプロにとって、自己管理を目標にした介入を行うにあたって、自己管理の不十分なリスクのある患者を特定できる可能性を示した。今後、自己管理の変化の複雑なメカニズムについて理解する必要がある。
・PAMとは、13の項目からなる自己記入式の知識、技術、自己管理の信頼を評価するもの
・前向きな変化は自己管理行動のポジティブな変化と関連し、0-100点で採点。カットオフ値は促進レベルで4つに分類されている。47.0以下(レベル1)、47.1-55.1点(レベル2)、55.2-67点(レベル3)、67.1点以上(レベル4)
レベル1は受動的で、自己管理の結果の信頼性に欠ける。
レベル2はケアをすべきことは分かっているが、知識とスキルにギャップがある。
レベル3は自己管理の信頼がおけて、アクションを起こし始めている。
レベル4は非常に積極的で、新たな行動を起こしたりチャレンジする。
・評価項目:SF-12、HADS、障害受容評価(The Brief Illness Perception Questionnaire (B-IPQ) )、年齢、性別、BMI、人種、生活状況、喫煙歴。
・平均年齢67.2±10.3歳 BMI26.6 既婚者66.2% 独居24.8%
・PAM-13スコア平均は54.7点。レベル2と3が多い
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自己管理を定着させるってすごく難しい。まず疾患を理解しないと話が進まないし理解も進まない。受け入れられて行動するかは障害受容の程度も関連するのだろう。(訳が合ってるのか?)
前に、ほかの雑誌で独居で高齢だと自己管理が成功しにくいというのがあった。家族がいるなら家族の理解も不可欠。
患者教育には家族も含まないと成功には導けないのだろう。