Endurance Time Is the Most Responsive Exercise Measurement in Idiopathic Pulmonary Fibrosis
Respir Care 2014;59(7):1108–1115
http://rc.rcjournal.com/content/59/7/1108.short
背景
呼吸リハビリ(PR)は、特発性肺線維症(IPF)患者において、運動耐容能を向上させることが報告されているが、PRの効果を最も反映する運動評価は知られていない。この研究の目的は、PRの効果を評価するために5つの運動耐容能評価を行い、反応性を比較すること。
方法
前向き研究で53人のIPFを対象とした。PRグループは10週間の外来PRを実施し、コントロール群はPRも含め何も追加した介入を行っていない。5つの運動耐容能評価(持続時間、最大運動負荷、最大酸素摂取量、6分間歩行距離、シャトルウォーキングテスト)は、ベースラインと10週間後に評価した。効果量(effect size)を反応性の評価に使用した。
結果
それぞれのグループで、24人が全ての評価を完了した。持続時間と最大酸素摂取量、最大運動負荷、6MWD、ISWDは大きく変化していた。PRグループでは持続時間が5つの評価のなかで、最も大きく改善しており、その効果量は2.96と大きかった。
結論
持続時間が運動評価のなかでもっともPRの効果を反映していた。
・対象は75歳未満、特発性肺線維症の診断を受けている、呼吸困難がある、過去3ヶ月間臨床的に安定している。
・運動評価は漸増運動負荷(ILET)、定常運動負荷(CLET)、6MWT、ISWT。
ILETはエルゴで、1分間に10wattずつ負荷があがりペダルを60回転/分でこぐ。最低30秒持続してできた負荷を最大運動負荷とする。
CLETは、エルゴを使用し、持続時間の評価として使用。最大運動負荷の80%で60回転/分を維持。そのまま限界までできた時間を持続時間とした。
・リハプログラムは、週2回、1回90分のセッションで、呼吸ケア教育、持久力と筋力トレーニングで構成。理学療法士がアドバイスを行う。自転車エルゴを20分、最大運動負荷の80%で実施。筋トレは、ウェイトマシンやダンベル、ゴムバンドを使用。呼吸筋力(吸気筋)トレーニングはthresholdを使用して、最大吸気圧の30%で15分間。定常負荷試験でSpO2が80%未満であれば酸素吸入を行いながらトレーニングを実施。
・運動耐容能評価の変化。
持続時間だけかなりの改善。
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IP研究で有名な(個人的印象)愛知の公立陶生病院、有薗先生の発表。
IPは低酸素になりやすく、なかなか運動負荷をかけにくく改善が難しい印象。故に、効果の判定が難しい。
6MWTはIPでのMCIDが出されていてCOPDと同程度だったと思う。これは、MCIDとはちょっと異なるが、リハの効果を反映していたという結果。
これと患者自身の自覚症状の関連見てみたい。