2016/08/26

喘息-COPDオーバーラップ患者の特性(身体活動とQOL)

Characterisation of the overlap COPD-asthma phenotype.Focus on physical activity and health status

Respir Med. 2013 Jul;107(7):1053-60.

http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/23597591

 

背景

COPD患者は喘息の特性を持っているかもしれないCOPDと喘息をオーバーラップしているタイプの特性は明らかでない。

 

方法

スペインの高齢患者を対象にした疫学研究であるEPI-SCANスタディのデータから3885人の患者が含まれ過去に喘息と診断されたCOPD患者の全身炎症特性を調査。一般的、COPD特異的QOL身体活動を標準化された質問表で評価した

 

結果

385人がCOPDと診断され、67人がCOPD-喘息オーバーラップに分類されたそのような患者は、息切れや喘鳴が多く、増悪も頻回に生じていた全身炎症マーカーに差はなく、オーバーラップしている患者は低いNOxが期待される。このオーバーラップタイプは特異的QOL(SGRQ)が悪く身体活動も減少していた。

 

結語

この対象を基にした研究では、COPDのみとされていた17.4%がオーバーラップタイプであった。サブ解析でより息切れ、喘鳴があり、増悪が多く呼吸器特異的QOLが悪く身体活動レベルが低かったこれらの患者に特異的な介入が必要かもしれない。

 

増悪の頻度。オーバーラップタイプが明らかに多い。

 

・平均年齢64歳BMI28.0

%FEV1.0 70.6%β2吸入後のFEV1.0の増加は、オーバーラップタイプで149mlCOPD単独で132ml

・肺機能検査でβ2吸入後に可逆性があった患者をオーバーラップタイプとしていたようである。

・炎症マーカーは有意差無し。

・身体活動の質問表としてLCADLを使用QOLはEQ-5DとSGRQ。オーバーラップタイプ方が全体的に低い結果

・今後明確な診断基準と管理ガイドラインが求められる。

 

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通称ACOS(エーコス:Athma COPD Overlap Syndrome)。COPD単独よりも増悪因子が多いからなのかと思われる。

身体活動レベルをADL評価表で表せるものなのか?ACOS特異的な介入と言っても、基本はCOPDのリハがベースで良いのではないかと思うが、果たして。