Characterisation of the overlap COPD-asthma phenotype.Focus on physical activity and health status
Respir Med. 2013 Jul;107(7):1053-60.
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/23597591
背景
COPD患者は、喘息の特性を持っているかもしれない。COPDと喘息をオーバーラップしているタイプの特性は明らかでない。
方法
スペインの高齢患者を対象にした疫学研究であるEPI-SCANスタディのデータから3885人の患者が含まれ、過去に喘息と診断されたCOPD患者の全身炎症特性を調査。一般的、COPD特異的QOL、身体活動を標準化された質問表で評価した。
結果
385人がCOPDと診断され、67人がCOPD-喘息オーバーラップに分類された。そのような患者は、息切れや喘鳴が多く、増悪も頻回に生じていた。全身炎症マーカーに差はなく、オーバーラップしている患者は低いNOxが期待される。このオーバーラップタイプは特異的QOL(SGRQ)が悪く、身体活動も減少していた。
結語
この対象を基にした研究では、COPDのみとされていた17.4%がオーバーラップタイプであった。サブ解析で、より息切れ、喘鳴があり、増悪が多く、呼吸器特異的QOLが悪く、身体活動レベルが低かった。これらの患者に特異的な介入が必要かもしれない。
増悪の頻度。オーバーラップタイプが明らかに多い。
・平均年齢64歳、BMI28.0
・%FEV1.0 70.6%、β2吸入後のFEV1.0の増加は、オーバーラップタイプで149ml、COPD単独で132ml
・肺機能検査でβ2吸入後に可逆性があった患者をオーバーラップタイプとしていたようである。
・炎症マーカーは有意差無し。
・身体活動の質問表としてLCADLを使用。QOLはEQ-5DとSGRQ。オーバーラップタイプの方が全体的に低い結果。
・今後明確な診断基準と管理ガイドラインが求められる。
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通称ACOS(エーコス:Athma COPD Overlap Syndrome)。COPD単独よりも増悪因子が多いからなのかと思われる。
身体活動レベルをADL評価表で表せるものなのか?ACOS特異的な介入と言っても、基本はCOPDのリハがベースで良いのではないかと思うが、果たして。