Can patients with moderate to severe acute respiratory failure from COPD be treated safely with noninvasive mechanical ventilation on the ward?
International Journal of COPD 2016:11 1151–1160
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC4898082/
目的:非侵襲的機械換気(NIMV)をCOPDの重症急性呼吸不全患者にICU外での使用は推奨されていない。急性呼吸不全で重度のアシドーシスで救急病棟に入院し呼吸器病棟でフォローしている患者とNIMVの失敗との関連因子を検討すること。
方法:後方視的コホート研究。2013年から2014年の間に胸部疾患や胸部手術を実施した者。急性呼吸不全で救急病棟に入院したCOPD患者も含む。アシドーシスの程度で2グループに分けた;グループ1pH7.20-7.25、グループ2pH7.26-7.30.
結果:グループ1は59人(平均年齢70歳)、グループ2は171人(平均年齢67歳)。多変量解析にて救急病棟にてNIMVを使用した後の動脈血ガスにおいて、P/F ratio<200、pHの変化<0.30、pH<7.31、最大CRPがNIMVの失敗するリスク因子であった。
考察:NIMVは軽度呼吸不全だけでなく、重度のCOPD増悪でも効果的であった。NIMV失敗を決定づける基準とチームの専門知識が治療成功を左右する。
NIMVの設定
口鼻マスクを全患者使用。EPAPは5cmH2Oから開始して酸素化をみながら1-2cmH2Oずつあげていく。IPAPは20cmH2Oに上げて、一回換気量が6-8mL/kg得られて呼吸数が30回以下になるように2-3cmH2Oずつ上げる。
装着時間は1-4時間断続的に装着。
高二酸化炭素血症でpHが改善しなかったり、呼吸数が変わらなかったり上昇したりしたら失敗と判断。COPD患者では1-2時間後のP/Fratioが変わらないか最小限の増加であったら失敗と判断。
NIMV失敗のオッズ比
ERでのNIMV後のABGでpH<7.31・・・2.84倍(p<0.032)
最大CRP・・・1.02倍(p<0.016)
ERでのベースラインP/Fratio<200・・・3.09倍(p<0.012)
ICU退院後の長期予後
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マスクの選択やNIMVの設定なども影響ありそう。NPPVの研究は条件設定が統一しにくいような感じがする。
換気補助をしてもpHが正常化に近づかないと生存、回復は難しい。