Trajectories of endurance activity following pulmonary rehabilitation in COPD patients
Eur Respir J 2012; 39: 272–278
http://erj.ersjournals.com/content/39/2/272.long
身体活動のメンテナンスはCOPD患者にとって挑戦的なことである。この研究の目的は、呼吸リハを完了した後の持続的活動のパターンを調査することと、持続的活動を維持することができた患者の特性を得ることである。
縦断研究で無作為化試験に組み込まれた。206人のCOPD患者が3か月の個別呼吸リハを実施。週間の持続活動時間を4,6,8,12ヶ月で評価。軌道モデルは呼吸リハ後4-12ヶ月間の最も共通していた活動パターンとした。
3つの別個のパターンが確認され、活動持続が困難だったものが2つあった:4ヶ月で高い活動(2.7時間/週)が報告され持続されたのが61人、114人は低い活動(1.0時間/週)のまま、31人は高い活動で始めた(3.0時間/週)が減少した。低い活動のグループは、より重症で呼吸機能障害が重度であった。高い活動で減少したグループは、重症度は高くなかったが運動の制限が大きかった。
呼吸リハは、長期的な行動変容を得るために、制限を最小化するような目標を介入に含むべきである。
評価項目
肺機能、mMRC scale、6分間歩行テスト、SGRQ、Geriatric抑うつスケール、運動習慣(リハ開始3か月前にどのくらい運動していたか)、自己効力感、運動制限( the barriers section of the Exercise Benefits/Barriers Scale)
活動レベルが減少したグループがベースラインで答えた運動の制限(barriers to exercise)の内容は、"運動は疲れる" "コストが高い" "家族による制限" "運動する場所が遠い"。
多変量解析で、3つのグループを比較すると有意差があったのは6分間歩行距離、運動習慣、運動の制限。
↑活動時間の軌跡
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重症度や増悪頻度など呼吸機能の低下による活動レベル低下はある程度は仕方ないと思うけど、この研究の結果から、環境因子による原因が分かった。
平均年齢66歳で平均%FEV1.0が44%の集団でこの結果なら、高齢になればもっと活動レベルが低くなるのは当然か。
運動の認識を改めて、家族のサポートが期待できれば維持できるかもしれない。退院前の患者・家族教育が出来ることかな。