An early rehabilitation to enhance recovery during hospital admission for an exacerbation of chronic respiratory disease:randomized controlled trial
BMJ. 2014 Jul 8;349:g4315
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC4086299/
ABSTRACT
目的:慢性呼吸器疾患の増悪で入院し早期リハ介入した患者が、12ヶ月以上再入院のリスクを軽減し、身体活動と健康状態を改善するか。
設定:イギリスの医大付属病院の急性心肺ユニットと地域総合病院の急性期ユニット。
参加者:389人の患者、年齢は45から93歳。病院に慢性呼吸器疾患の急性増悪として入院し、48時間以内に早期リハ介入をした患者196人。通常のケアを行った患者193人。
主な評価:最初のアウトカムは12ヶ月の再入院。次に、在院日数、死亡率、身体機能、健康状態。主な分析は効果の結果により行われ、2つ目として標準的な分析をした。
介入:早期リハ患者は6週間介入、入院後48時間以内に開始した。介入は有酸素運動、抵抗運動、神経筋電気刺激を実施。患者はまた、セルフマネジメントと教育パッケージを受けた。
結果:389人のうち、320人(82%)はCOPDと診断された。233人(60%)は追跡している年に少なくとも1回は再入院した。(62%は介入群、58%はコントロール群)グループ間での著しい差は見られなかった。1年間の死亡率の上昇は介入群で見られた。身体機能と健康状態の著しい回復は両群の退院後に見られ、1年間の両群の差は無かった。
考察:慢性呼吸器疾患の入院中の早期リハは1年間で、次の再入院の減少や身体機能の回復を高めることは無かった。12ヶ月での死亡率は介入群でより高かった。この結果は、これまでの標準化された理学療法や、運動リハは急性期の状態の間に開始するべきではないことを示唆している。
今回は結構大事な内容なので、中身もちょっと詳しく。
・通常ケア群の内容
PTから気道クリアランステクニックの伝達、活動の評価とアドバイス、禁煙アドバイス。栄養状態の評価を行い必要があれば栄養サポートについてアドバイス。
非監視下の運動は、入院中または退院後すぐに提供したが、外来リハは全ての患者に3ヶ月提供した。
・早期リハ群
入院後48時間以内に開始。通常ケアに加えてアドバイスされた随意的なトレーニング(筋力、有酸素運動)と非随意トレーニング(神経筋電気刺激)を毎日実施。退院後はホームエクササイズと電話でのフォローを実施。
・有酸素運動
歩行速度を85%VO2maxで設定。10mを20秒で歩けなかったら管理された速度で実施。修正Borgで3から5の息切れ強度で速度は増加させていった。
・筋トレ
各8回を3セット。肘屈曲、三頭筋屈曲、膝伸展、起立、段昇降。Borg<13で重さは増加。
介入のプロトコル
起立が最初から出来たら次にISWTって結構ハードな気が。。
生存率
通常ケアのほうが生存している。
運動能力とQOL
退院1年後は全ての項目で早期介入のほうがよかった。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
機能を高めても生存率には結びつかないといったところか。
入院して48時間以内に起立と神経筋電気刺激と患者教育を始めても効果はない。
時期によって優先してやることを考えてしていく必要があるのかなと。