Treatment adherence and health outcomes in patients with bronchiectasis
McCullough et al. BMC Pulmonary Medicine 2014, 14:107
http://bmcpulmmed.biomedcentral.com/articles/10.1186/1471-2466-14-107
背景:気管支拡張症患者において、抗生剤の吸入とその他呼吸器系薬剤、気道クリアランスのアドヒアランスが健康アウトカム(増悪、肺機能、QOL)と関係しているかを確認すること。
方法:気管支拡張症患者で吸入抗生剤(inhaled antibiotics)を1年間している患者を集めた。参加者の治療アドヒアランスとされる基準は、薬剤(修正薬剤保持スコアが80%以上)、気道クリアランス(修正服薬スケールでスコアの80%以上)。増悪は新たな経口もしくは点滴で抗生剤を開始したときとした。肺機能とQOL-B(気管支拡張症特異的QOL.点数が高いほどQOLは良い)はベースラインと12ヶ月後で比較した。治療アドヒアランスと増悪、肺機能、QOL-Bの関連について相関分析を行った。
結果:75人の患者が参加。35人(53%)と39人(53%)、31人(41%)の患者は抗生剤の吸入薬とその他呼吸器系薬剤、気道クリアランスのアドヒアランスが得られた。12人(16%)の患者は、全ての治療アドヒアランスが得られた。吸入抗生剤のアドヒアランスが得られた患者は、アドヒアランスが得られなかった患者と比べて、2,3回の増悪しかなく、吸入抗生剤のアドヒアランスは、2,3回の呼吸器増悪と独立して関連していた。気道クリアランスのアドヒアランスは、QOL-Bの治療負担と、呼吸器症状の低いスコアと関連していた。そのほかの呼吸器薬剤のアドヒアランスとアウトカムには関連は無かった。治療アドヒアランスは%FEV1.0と関連はなかった。
考察:治療アドヒアランスは気管支拡張症において低く、呼吸器増悪を含む重要な健康アウトカムに影響を及ぼしていた。アドヒアランスは気管支拡張症の管理の一部として測定されるようななるべきで、今後気管支拡張症特異的なアドヒアランス戦略を評価すべきである。
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あまり見ない評価スケールを使ってたので難しいけど、ちゃんと服薬して排痰をしっかりしていればある程度の増悪は防げるということみたい。
それでも、全てのアドヒアランスを得られても2,3回は増悪してしまうのか。
いかに増悪を防ぐか難しい病気である。