2016/06/08

GOLDのグレード評価は妥当か?

Comparisons of health status scores with MRC grades in COPD:implications for the GOLD2011 classification
ERJ2013;42:647-654
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/23258783

ABSTRACT
2011年のGOLDにおいて、COPD患者の症状と将来の増悪リスクを評価するものとして、2つの評価のカットオフ(CAT>10点、mMRC≧2点)を用いての評価を推奨した。これらの2つのカットオフが同等であるかについて、CATとmMRC、SGRQ、Short-form Health Survey(SF-12)、Functional Assessment of Chronic Illness Therapy (FACIT) Fatigue scoreとの関係を後方的に検討した。
1817人のCOPDのデータがあり、mMRCと全ての健康状態スコアは強い関係が示された。mMRC grade1は、健康状態の低下と強く関係しており(SGRQ39.4±15.5、CAT15.7±7.0)、grade0では、わずかながらスコアの改善がみられた(SGRQ28.5±15.1、CAT11.7±6.8)。grade2以上に分類された57%の患者は症状スコアが低かった(groups AandC)。mMRCのカットオフ(>1)を使用すると、CATのようにGOLDの分類と似た結果であった。
mMRCは健康状態のスコアとの明確な関係を示した。mMRCが悪いと健康状態の悪化と関係していた。カットオフであるmMRC>1、CAT≧10は症状の低い患者と決定づける同等の値である。GOLDの枠組みは再考が必要かもしれない。

 


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リハには直接関係は無いかもしれないけど、増悪のリスクや治療の変更の参考になるかもしれない分類。CATとmMRCがこの点数でいいのかという論文。