Physical frailty and pulmonary rehabilitation in COPD: a prospective cohort study
http://thorax.bmj.com/content/early/2016/06/06/thoraxjnl-2016-208460.short
Thorax 2016;0:1–8.
背景
フレイルティは高齢患者においてアウトカムの悪化と関係している重要な症候群である。COPDとフレイルティの関係や管理については知られていない。
目的
安定期と増悪期のCOPDでフレイルティの患者が同程度いるのか、呼吸リハのアウトカムや完遂への影響について検討すること。
方法
816人の外来COPD患者(平均年齢70歳、%FEV1.0 48.9%)が対象。フレイルティの基準は体重減少、疲労(抑うつ)、低身体活動、歩行速度低下、虚弱。呼吸リハを完遂できない予測因子を多変量回帰分析にて検討し、アウトカムは年齢と性別を補正して、共分散分析で検討した。
結果
209人の患者(25.6%)がフレイルであった。年齢、GOLDのstage、mMRCスコアが高いほど、フレイルの割合が多かった。フレイルの患者は、呼吸リハを完遂できないオッズ比が2倍で、増悪や入院の頻度が高い。しかし、フレイルでリハを完遂した患者は、一貫して、MRC、運動能力、活動レベル、健康状態が良かった。リハビリを完遂した115人中71人(61.3%)のフレイル患者は、フレイルティの診断に当てはまらなかった。
考察
フレイルティは、COPD患者の4分の1に存在し、呼吸リハプログラムを完遂しない予測因子であった。しかし、フレイル患者はリハビリで改善し、短期間で改善することが出来た。
フレイルティの診断基準
抑うつをCES-D、活動レベルは質問紙表、歩行速度は4m歩行速度で評価している。このうち、3つ以上当てはまればフレイル、2つ以下当てはまればプレフレイルとするらしい。
リハ内容は、週2回の外来と少なくとも1回の自宅での運動を8週間。1時間の運動と45分の教育セッション。
有酸素運動(VO2peakの80%)と下肢筋トレ(1RMの60%)、起立、膝伸展、上肢はダンベルで。
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読んでいると、サルコペニア思い出したがちょっと違うらしい。
↓ここに説明があった。
https://www.pt-ot-st.net/index.php/topics/detail/401/3
つまり、サルコペニアは筋肉量の減少のみで、フレイルは疲労感や移動能力など身体機能全般の衰弱を指すということか。
これだけ高負荷で運動すると痩せそうな気もするけど、これくらいしないと改善しないのかも。