2016/04/13

COPDの身体活動性に対する併存症の影響

Impact of comorbidities on physical activity in COPD
 Respirology (2015) 20, 413–418
背景と目的:合併症と身体不活動の両方は、COPD患者においてQOLの障害入院や死亡を引き起こすものである。我々の仮説は合併症はCOPD患者の日常身体活動(PA)のレベルを反映しているというものである。
方法:228人のCOPD患者(76%男性中央年齢64歳%FEV1 44%)合併症は既往歴問診所見と血液検査から評価した。PAレベル(PAL)は活動度計で計測PALと合併症の関係は、単変量と多変量回帰分析にて示した
結果:患者の79%は少なくとも1つ慢性の合併症があり、56%は2つの合併症35%は3つの合併症があった。単変量分析において、BMI喫煙歴(Pack -year)少なくとも1つの合併症が、PALと負の相関があり、FEV1とPALは非直線的な正の関係があった。少なくとも1つの合併症があることは、気流制限に関わりなくPALと独立して関係していた。
考察:このコホートにおいてCOPD患者の80%近くは少なくとも1つの慢性合併症があった。日常PALは合併症のタイプや気流制限の低下に関わりなく合併症の存在によって著しく制限されていることが示された

合併症の内訳
上から順に:高血圧、肥満、冠動脈疾患、脂質異常、肺性心、抑うつ、糖尿病

合併症が1こでもあると、身体活動レベルは低下している。

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呼吸器だけではなく、全身の管理をしないと良くならないよということか。
肥満が合併症として上位にあるのは海外ならではだなと。
60歳代が対象なので、整形疾患は10%程度しかいないし、合併症がこれだけで済んでるのかも。日本人の高齢者って結構病気もってるから、疾患のタイプや重症度で見ないと分かりにくくなりそう。