Clinical Characteristics, Response to Exercise Training and Outcomes in Heart Failure Patients with Chronic Obstructive Pulmonary Disease: Findings from HF-ACTION
Am Heart J . 2013 February ; 165(2): 193–199.
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC3762597/
背景:COPD合併の心不全(HF)患者における運動療法の効果、選択的βブロッカーとアウトカムについて臨床的特性を検討すること。
方法:HF-ACTIONの分析を用いて2331人のEF≦35%のHF患者を通常ケアに加えて有酸素運動療法の有無で無作為化した。臨床的特性とアウトカム(死亡率/入院、死亡率、心血管系死亡率/心血管系入院、心血管系死亡率/HF入院)を検討し、専門家の報告したCOPDの状態をCoxモデルで調整し、運動介入の検討を行った。心血管選択的βブロッカーとアウトカムの相互関係についても検討した。
結果:COPDがある患者は11%(249人)であった。COPD患者は高齢で、多くの併存症を持ち、COPDが無い患者に比べてβブロッカーはあまり使用していなかった。ベースラインで、COPD患者はpeak VO2と、VE/VCO2 slopeは低かった。2.5年のフォロー期間中、COPDは死亡率/入院と死亡率、心血管系死亡率/HF入院は高かった。多変量調整した後、心血管系死亡率/HF入院のリスクは依然として高く、死亡率/入院と死亡率は上昇していなかった。COPDと選択的βブロッカー使用では死亡率/入院において、COPDと運動療法でアウトカムに対して相互作用は無かった。
考察:HF合併COPD患者は、高齢で、併存症が多く、運動耐容能が低下し、心血管系死亡率/HF入院の増加と関係していたが、運動療法の反応は異なっていた。選択的βブロッカーはCOPDの有無の患者においてアウトカムとは関係していなかった。
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βブロッカー使用はアウトカムに影響を及ぼさないので、通常通りの運動療法を行って問題ないということか。心不全もCOPDも運動療法は必要ですし。意外とCOPD合併心不全は少なかった。逆の視点ではどうだろうか。